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p.55 抽出テキスト

練し,搬送担当者などのリスト(表3)を作成して申し合わせる必要がある.

一部の自治体では,原発事故後の電力の逼迫や計画停電に備えて在宅人工呼吸を実施している家庭のための手引書8)を作成している.また,臨床経験に基づく優れた総説9)もある.特に個別事例のためのチェックリストや推奨備品リストは参考になるので利用することを推奨する. 4)災害医療現場におけるNPPV

災害医療現場では,仮設あるいは臨時医療施設や後方搬送中のNPPV 使用など,十分な医療資源が確保できない環境におけるNPPV 実施もありうる.医療資源が確保できない環境でNPPV を用いる際には,安全確保のための患者観察が十分に可能かどうかの判断が必要である.一方,災害医療の場であっても平常時と同等の施行条件を満たす環境ならばNPPV の使用に何ら制約はない.したがって,その適応や導入方法も本書の各論に示される

表2 在宅NPPV で緊急時用電源を配備している場合の初期対処(例) a.共通項目(上から順に実施・確認する) (意識・呼吸・循環)する. ※患者自身による自己確認を含む.

(倒壊・落下・浸水などのリスク回避).

NPPV 機器装着をいったん解除する. 1自発呼吸が可能→事前処方の吸入量に従い酸素吸入に切り替える. 2自発呼吸では不十分→換気用バッグを用いて用手補助換気を開始する.

※在宅NPPV 療法では,自発呼吸が困難で用手的換気補助を要する例は対象としないことが

原則であるが,一部の神経筋疾患患者では導入後の病態変化により,ほぼ終日NPPV を要する状態で使用せざるを得ない例も存在する.これらの特殊な症例に関しては,災害発生後の安全性と患者の希望を考慮し,NPPV 継続の可否を再評価する必要がある.

(可能ならテスト肺と圧力計を用いる)する.

SpO2 で全身・呼吸状態を再評価する.

NPPV 継続の可否と実施可能時間を評価し実施する. ※メーカー指定のバッテリーや非常電源装置,酸素ボンベなどの機器の使用可動時間から推定

するとともに,継続可能な医療機関への移送手段を確保する.

b.居宅における継続(共通項目に加えて)

* に安否連絡と支援要請を行い,可能な限り介助者を確保する. NPPV 継続を前提とした継続可能時間を定期的に再評価する. ※電源は定格どおりに動作するとは限らない.メーカー指定のバッテリーや非常電源装置,酸

素ボンベなどの機器の使用可動時間から推定するとともに,継続可能な医療機関への移送手段を確保する.

c.一時的避難場所における継続(共通項目に加えて)

NPPV 継続の可否と継続可能時間の評価を定期的に行う. ※メーカー指定のバッテリーや非常電源装置,酸素ボンベなどの機器の使用可動時間から推定するとともに,継続可能な医療機関への移送手段を確保する. NPPV 機器の設置や作動音などに配慮して患者配置場所を決める.

*:主治医など:医療器械や酸素の提供会社を含む.

表3 NPPV 関連の緊急時連絡先リストの例

氏名連絡先優先順位など

主治医(医療機関)訪問看護師機器管理担当者電力会社搬送担当者※ 連絡の優先順位は状況に応じて取り決める.