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p.44 抽出テキスト

を併用することもできる. h.肺・気道系の異常

侵襲的人工呼吸と同様に,肺・気道系の異常の影響を受ける.したがって,漏れがない状態で,PaCO2 が十分低下しない場合には,IPAP 圧を上げるか,呼吸数を増加させる必要がある.

通常は,神経・筋疾患では,20cmH2O 以下の気道内圧で十分であるが,肺・気道系の異常がある呼吸器疾患では30cmH2O に達することもある.

COPD では増悪時にはintrinsic PEEP が増加する可能性があり,intrinsic PEEP に相当するEPAP を設定する必要があるが,多くは4 cmH2O でも十分である20).また,吸気trigger が十分でない場合にもEPAP の増加を考慮する.

ARDS/ALI で使用の場合には圧–気量関係を考慮し, EPAP 圧を設定するか,CPAP とする.

2 患者と人工呼吸器との同調

NPPV では挿管しないために,覚醒時,睡眠時の人工呼吸器との関係がより問題となる.覚醒時においては,導入時,下部胸部を呼気時に用手圧迫することにより同調しやすくする方法もある.睡眠中に使用する場合には,正常人では安定した睡眠時の呼吸の維持されるPaCO2 よりも数mmHg 低下しただけで,無呼吸となり21),(S)モードでは周期性呼吸となるために,(T)あるいは

(S/T)モードとしておくことが必要である22).(S)モードによる自発呼吸時に短期覚醒が起こり,また,十分同調しない場合もあり,結核後遺症例では高二酸化炭素血症を伴う症例はT モードのほうがよい可能性もある23).

3 血液ガスが改善しない場合の対策

上記の問題を考慮しつつ導入し,また,血液ガスが改善しない場合にも,上記の生理学的問題を参考に対策を考えるが,実際の対策について表1 に示す24).

4 導入後の管理

急性期の導入後のモニタリングについては表2 に示す.導入後は,NPPV の使用時間,自覚症状の改善の程度,血液ガスをチェックしていく必要がある.PaCO2 の上昇を認める場合には,睡眠時の口漏れの有無,使用時間の延長,可能であればIPAP の増加,呼吸数の増加を考慮する.夜間不眠のために,使用できない場合は,昼間数時間の使用でもPaCO2 の安定化が可能である場合もある25). PaCO2 の増加,睡眠呼吸障害に関連した症状の悪化があれば睡眠時にオキシメーターでモニターを行う.NPPVのマスク,換気条件,酸素付加の必要性の有無などが決定すれば,在宅での使用のためには,患者・家族へのNPPV の使用方法,マスク,チューブ,フィルターなど

表1 NPPV が効果的でない場合の検討項目原因治療が適切か?

合併症の出現

PaCO2 高値の継続

O2 85~90%に

は適切か

・呼吸数,I/E,assist/control の変更・吸気トリガーのチェック(可能なら)・呼気トリガーのチェック(可能なら)・EPAP の増加を考慮(COPD でbilevel PAP の場合)口で吸気,呼気を指示,手で下部胸郭の呼吸補助・IPAP あるいは換気量を増加,吸気時間の増加・呼吸数の増加(換気量増加のため)・換気モード,人工呼吸器の変更(可能なら) PaCO2 は改善したが,PaO2 が低い

EPAP の増加(bilevel PAP の場合) (文献24 より引用)