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クの種類によって投与したO2 のほとんどが呼気排出孔から出てしまう場合がある.このため,マスクによって投与部位を選択する必要がある.また,NPPV では酸素流量を15L/分にしても,FIO2%を45〜50%に保つのは困難で,特にIPAP が12cmH2O 以上である場合には最低でも投与すべきO2 は4.0L/分以上を必要とする報告もある21).

なお,最終的には患者のSpO2 や血液ガスを測定して至適酸素投与量を決定する.最近では次に述べる24 時間パルスオキシメトリーを行い,日中活動時や睡眠中に適切なSpO2 が維持されているかを確認する1).

8 導入に際してモニターすべき項目

a.パルスオキメトリー

通常睡眠中に4 時間以上NPPV が継続できるようになった時点で,終夜のパルスオキシメーターや,可能であればPSG を施行する.

慢性呼吸不全患者では,しばしば睡眠中に繰り返しSpO2 の低下する時間帯があるが,通常REM 睡眠期に一致するものである.これはREM 睡眠期に全身の骨格筋が弛緩して低換気を生ずるためと考えられている.

REM 睡眠に対応するNPPV の設定条件として,その時期には吸気trigger が作動しない可能性があるためST mode のバックアップ呼吸数を調節する必要がある.またT mode 使用の場合は,就寝時は日中より呼吸回数を3 回程度減少して使用したほうがよい.

さらにAVAPS やiVAPS が搭載されている機種を使用している場合(BiPAP SynchronyII®,BiPAP A40®,NIPネーザルV®など),目標とする一回換気量,肺胞換気量,換気回数などがpresetting できるため,SpO2 の低下時期に合わせて自動的に圧や換気回数が調整されるものもある. b.経皮二酸化炭素分圧連続モニター上記に述べたパルスオキシメトリーとともに,PtcCO2 (経皮二酸化炭素モニター)が連続測定できる機器の開発により,2000 年以降,高二酸化炭素血症を呈する疾患の睡眠研究やNPPV 中の夜間の至適換気設定のためによく用いられてきている.

特に現在日本で頻用されているTOSCA®モニターの精度については重症患者においてもPtcCO2 は動脈血ガス分析によるPaCO2 と極めてよく相関し,また睡眠時無呼吸患者における睡眠中の繰り返す低酸素血症を,通常のパルスオキシメーターと比較してもタイムラグなくより正確に把握可能であるとしている22〜24).また,在宅でのNPPV の適応に関して,この装置により,開始・中断を決めているとする報告22, 25, 26)もある.

慢性呼吸器疾患のみならず,特に神経筋疾患に関してもデュシェンヌ型筋ジストロフィーで夜間のNPPV に加

え昼間のマウスピースによる間欠的陽圧呼吸(MIPPV)の効果の評価に使用27)されており,また神経筋疾患と拘束性肺疾患において昼間PaCO2 正常(normocapnia)でありながら夜間の低換気のある症例に,夜間NPPV が有効かどうかのランダム化比較試験に夜間のPtcCO2 モニターが使用されている28). c.その他観察項目(表5)

上記に述べた2 つの機器以外に表5 に示したような患者の状態あるいは患者と呼吸器との同調性などを見比べながら,慎重に設定を決めていく.覚醒時の装着が2 時間以上できるようになったら,睡眠中に移行するが,不眠を訴えた場合には強制せずいったん中断する.

9 呼吸リハビリテーションとNPPV の使

用

すでに述べてきた慢性期NPPV は,夜間睡眠中を中心とした間歇療法であるが,運動療法を行う際にNPPV を併用したほうが,単独で運動療法を行うよりも運動能力が向上するとする文献がいくつかある29, a).Garrad ら30)は,45 例のCOPD の運動療法を行う際に,NPPV 併用群とそうでない群をつくり比較したところ前者は, PaO2・シャトル歩行テスト・HRQoL の改善を認めている.

また一方,重症COPD で呼吸リハビリテーションを実施している40 例で夜間のNPPV を併用した群と,併用しなかったほぼ同程度の呼吸不全患者40 例とで活動性やQOL を前向き観察研究として比較したところ前者が有意に優れていた31).これらのことから夜間のNPPV と呼吸リハとの併用は,有意に活動度の上昇につながる.

ⵌ外来での管理

入院での導入後退院までに,上記の教育や機器の準備ができ4 時間以上使用可能になった場合には,まだ明ら

表5 導入の際患者評価に必要な観察項目1.胸郭の動き2.呼吸努力と人工呼吸器との同調性3.呼吸補助筋の活用4.心拍数5.呼吸数6.SpO2 7.患者の快適性8.意識レベル9.精神状態