p.31 抽出テキスト
NPPV の慢性期導入の効果についてのエビデンスは,すでに他項で詳述されており,本項では,実際どのような対象疾患や時期に,安全な方法で行っていくのかをエビデンスに基づいて記述する.通常NPPV の慢性期導入についての手順として図1 に示すような方法が取られることが多いが1, 2),日本では,施設ごとに呼吸療法に対するチーム構成が異なっていることが多いため,実際にそれぞれの施設が,最も効率よく安全を確保できる流れで進めるのがよい1 対象疾患と病態〜導入時期を含めて〜 a.導入適応疾患 慢性期導入の必要となる疾患は,II型呼吸不全を慢性的に呈する疾患群であり,表1 に慢性呼吸不全患者で在宅でのNPPV 施行患者の疾患別内訳を示す. 最も多いのが,COPD・肺結核後遺症・神経筋疾患であるが,日本でも肺結核後遺症は治療法の変化のため現在では減少している.なお,増悪後に引き続きNIV に長期依存してしまう患者は,COPD 以外の疾患によって慢性呼吸不全となっている例に多いという報告3)がある. 総 論 慢性呼吸不全におけるNPPV の導入方法 5 マスクフィッティング 機器の設定 覚醒中の装着訓練※1 睡眠中の装着訓練※2必要なら酸素投与を考慮 導入後の評価 外来で管理法 慢性期導入についての 効果の説明と同意短時間に効果の現れるものではなく数時間から数週間後に体調が改善したり,入院や増悪回数の減少する患者が多い ※1:機器の設定を最も適切な状態にする,5 分から開始して1時間以上の昼寝の間に装着できるよう目標を決める(表4 参照) ※2:2 ~3 時間の連続使用が可能であれば,一晩装着を目標とする. 終夜パルスオキシメーターやできれば経皮炭酸ガス連続測定器によって,機器の調整を更に行い,最適の条件を決める. 図1 導入の要点 (詳細は本文参照)