p.30 抽出テキスト
バックアップ呼吸数をさらに下げていく.また,急性期NPPV では吸気圧補助の立ち上がり速度を早くするほうがよい.設定吸気時間についても患者の呼吸パターンに合っているかよく観察する. 7 NPPV の中止 NPPV 導入の成功・失敗を予測する因子は,総論1「NPPV からみた急性呼吸不全」の表3 を参照されたい.重症呼吸不全症例はやはり導入は困難である場合も多い.また,導入後約1 時間のNPPV の反応が良好な症例は成功する場合が多い. NPPV を導入するも,患者の病態の悪化,人工呼吸器の受け入れが悪い,患者の自発呼吸と同調不良であったりし,血液ガスが改善しない場合,または気胸,痰の滞留,鼻梁のびらんのような新たな症状または合併症の発現症状が軽減しない場合,意識レベルの悪化する場合は, NPPV を中止して侵襲的人工呼吸への移行を検討する. また,患者および介護人がNPPV の治療中止を望む場合などがあげられる. 8 おわりに 最後にNPPV の導入は医師のみの力で行うことはできない.医師,看護師,臨床工学技士,理学療法士などからなる医療チーム(呼吸ケアサポートチーム:RST)を組織し,全員が意義とテクニックを習熟し,緊密な連携を図って継続的に指導・支援することが成功への鍵となる. 文献1)Nava S, Hill N: Non-invasive ventilation in acute respiratory failure. Lancet 2009; 374: 250-259. 2)Díaz GG, Alcaraz AC, Talavera JCP, et al: Noninvasive positive-pressure ventilation to treat hypercapnic coma secondary to respiratory failure. Chest 2005; 127: 952- 960. 3)Hess DR, Pang JM, Camargo CA: A survey of the use of noninvasive ventilation in academic emergency departments in the United States. Respir Care 2009; 54: 1306- 1312. 表2 急性呼吸不全患者におけるbilevel プレッシャーサポートのためのNPPV 治療器の典型的な初期設定モードS/T EPAP 4~5cmH2O IPAP 8~15cmH2O(受容されれば20cmH2O まで上昇させる)トリガー最大感度バックアップレート15/ 分バックアップI:E 比1:3