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p.23 抽出テキスト

1 人工呼吸器の種類

NPPV で使用されている人工呼吸器は従量式と従圧式に大別される.多くはNPPV 専用に開発された専用機種であるが,急性期にICU などで使用されるクリティカルケア型人工呼吸器のなかにも,マスク換気が可能なNPPV 対応機種がある.NPPV 専用機種のなかでも,さらに院内急性期用と在宅用(慢性期)とに分類される.また,NPPV には持続気道陽圧(continuous positive airway pressure:CPAP)や二相式気道陽圧(bilevel positive airway pressure:bilevel PAP)を含むが,急性期,在宅ともに頻用されている1, 2).なお,NPPV の継続には気道のクリーニングが不可欠であるが,これを目的とした排痰ケア用の装置もここではNPPV の範疇に入れ言及する2).

NPPV に使用するマスクや外部回路(チューブ)のタイプは,機種の違いにより異なることを理解し,使用前に確認しておく必要がある.NPPV の回路で重要なことは,呼気を排気する孔または部品が不可欠なことであり,呼気排気孔を決してふさがないように注意する. a.従量式人工呼吸器

急性期にはマスク換気が可能なクリティカルケア型人工呼吸器を用いてNPPV を行うことも多い.クリティカルケア型人工呼吸器を用いた場合,従圧式換気を行うことが一般的だが,従量式換気も可能である.通常は呼気排出孔のないマスクが使用され,外部回路は吸気回路と呼気回路の2 本のチューブ,あるいは呼気弁のある1 本のチューブを使用する.呼気弁がある場合は,呼気弁の重みが余分にかかるため,頻回にマスクがずれる恐れがある.一方で,呼吸筋に障害はあるものの気道・肺・胸郭に問題の少ない神経筋疾患などには適しており2),従量式人工呼吸器を利用して,数呼吸を肺内に溜め込んで排痰にも利用できるなどの利点もある2).また,吸入気酸素濃度(FIO2)が設定でき,各種アラームやモニターの装備など,呼吸管理に有利な点も多い1, 2).しかし,これらの人工呼吸器はもともとリークのない条件下で作動するように設計されているため,吸気・呼気のトリガーエ

ラーを防ぐために,リークに対して大きな注意が必要である.一台の人工呼吸器を侵襲的人工呼吸にもNPPV としても使用できる経済的利点があるものの,リーク防止のためマスクをより強く密着させる必要があることや,リークに関連するアラームが頻発することなどから,日本では実際の急性期の医療現場では使用されることは少ない.

在宅NPPV の初期には,安価で個人購入可能かつコンパクトな専用機種は従量式のものしかなく,主としてこの従量式人工呼吸器が使用されていた.従量式は静音性に優れ,マスク周辺や開口部よりのリークを生じても従圧式と比べ一呼吸あたりのリーク量が少ないため,口腔内の乾燥を生じにくいといった利点を有している.また,患者の気道抵抗の増加や胸郭・肺コンプライアンスの低下によって吸気が入りにくくなっても,定まった一回換気量を肺に送り込むことができる2, 3).逆に肺結核後遺症などの固い胸郭を有する症例に使用する場合には,吸気時の気道内圧が40cmH2O 以上になることも多く,圧損傷の危険が増す.さらに,このような高圧になると既製のNPPV 用マスクではマスク周辺のリークに対応できないため,患者ごとに型取りした個人用マスクを作製し,それを顔面に強く固定せざるを得ないことなどの問題もある3).したがって,主に神経筋疾患で使用されるが,それ以外で使用されることはほとんどない. b.従圧式人工呼吸器

近年,日本では神経筋疾患を除くほとんどの場合でNPPV として従圧式人工呼吸器が使用されている1, 3).一般的に急性期用あるいは在宅用のNPPV 専用機種を使用し,CPAP やbilevel PAP など用途や病態を考慮して適用することが多い.クリティカルケア型人工呼吸器を用いることもあり,特に救急領域,抜管後のウィーニングなどに際して用いられることがある.先に述べたように,クリティカルケア型人工呼吸器でNPPV を行う場合は,回路やマスクなどがNPPV 専用機種の場合と異なることを知っておく必要がある.総 論

NPPV で使用される人工呼吸器とモード

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