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p.120 抽出テキスト

1 はじめに

Medline search を用い,「noninvasive」「ventilation」「child」のキーワードを用いて検索すると368 件がヒットし,「randomized controlled trials」でフィルターしたところ,12 件の文献が抽出できた.これらの抄録を確認し,小児において非侵襲的換気の臨床的有効性を評価したランダム化比較試験(RCT)を絞り込んだところ3 件のみが該当した(表1).同様に医中誌データベースを用い,「非侵襲的」「換気」「小児」のキーワードを用いて,原

著論文を検索すると61 件がヒットし,「ランダム化比較試験」でフィルターしたところ,1 件の英語文献が抽出できたが,これは,小児において非侵襲的換気の臨床的有効性を評価した研究ではなかった.つまり,当該領域における臨床的エビデンスは圧倒的に不足していることが示唆される.したがって本項では,上記の3 RCT を中心に,これらの関連文献なども含めて検索範囲を広げ,症例集積研究をも含めて検討したうえで推奨を作成した.

各論A:急性呼吸不全

小 児

12

CQ 14小児急性呼吸不全の呼吸管理にNPPV は有効か? CQ 15小児の急性期NPPV の設定,および治療効果の確認はいかにすべきか?回答:小児の急性期病態を対象としたNPPV の有効性に関する検討は少なく,患者転帰を評価したラン

ダム化比較試験は小規模研究が3 件あるに過ぎない.数少ない知見からは,ウイルス性肺炎/下気道感染に対する挿管回避・短期間の症状改善・バイタルサイン安定効果が示唆され,これらの病態に対してはNPPV の使用を推奨する.急性喘息患者に対しても短期間の症状改善・バイタルサイン安定効果が示唆され,この目的でNPPV の使用を考慮してもよい.その他の病態については症例集積報告レベルにとどまるが,抜管後呼吸不全・心原性肺水腫・免疫不全患者の呼吸不全においては,NPPV による挿管回避や死亡率低下が示唆されており,個々の臨床判断による使用は可能と考えられる.過去のランダム化比較試験の使用状況や治療効果などから判断して,使用モードはbilevel positive airway pressure(bilevel PAP)を基本とし,IPAP 10cmH2O,EPAP 5cmH2O を初期設定の目安とすることが可能である.NPPV の治療効果は,遅くとも開始1 時間後に,臨床所見・バイタルサインおよび血液ガス分析値を用いて総合的に判断するのがよい.

CQ14 推奨: 1小児の急性ウイルス性下気道炎・肺炎に対して,NPPV の使用を推奨する.【エビデンスレベルII,

推奨度B】2小児の喘息発作に対して,NPPV の使用を考慮してもよい.【エビデンスレベルII,推奨度C1】3上記以外の小児急性呼吸不全に対しては,有用性は確立されていないが,個々の臨床判断による使用が可能である.【エビデンスレベルIV,推奨度C2】CQ15 推奨: 1使用モードはbilevel positive airway pressure(bilevel PAP)を基本とし,IPAP 10cmH2O, EPAP 5cmH2O を初期設定の目安としてよい.【エビデンスレベルII,推奨度C1】2NPPV の初期効果は,遅くとも1 時間後に,臨床所見・バイタルサイン・および血液ガス分析値を用

いて総合的に判断する.【エビデンスレベルII,推奨度C2】