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とくに強度が高い運動や競技スポーツは禁止となります.しかし,無症状あるいは症状があっても運動とは関係がなく,かつ適切な予防的治療が行われ,経過が安定している患者さんは,ある程度までの運動は可能です. CPVT では運動にともなう失神や突然死のリスクが高いため,競技スポーツや水泳は控えるべきです.リクリエーション程度のスポーツは可能ですが,通常では不整脈が起こらない強度でも興奮などが重なると不整脈が誘発されることがあります.軽めの運動をする場合でも治療薬を確実に内服し,万一に備えて自動体外式除細動器(AED)などを使用できる環境下が望ましいです. 本ガイドラインでは,LQTS やCPVT 患者さんの運動または競技スポーツ参加の“ 目安” となる図表を加えましたが,その運用にあたっては患者さんおよびご家族と医療関係者の間で共同意志決定(shared decision making)が不可欠であり,とくに高強度・競技レベルの運動参加については専門の医師と相談のうえ決定することが望ましいです.また仮に運動が許可された場合でも,日々の内服薬は確実に服用し,運動時はAED の準備や指導者等の監視下ですぐに対応できる体制で行う必要があります. 会社の健診でブルガダ型心電図といわれました.どうしたらよいですか? ブルガダ症候群は,心電図で「コブド型ST 上昇(タイプI)」とよばれる特徴的な波形を認めた場合に診断される心臓の病気です.ブルガダ症候群は日本を含むアジア人の若年から中年(30 ~50 歳代)の男性に多く(男:女=9:1),日本人成人では0.1 ~0.3% にみられるとされています.その多くが無症状で,健診などでみつかることから別名「ブルガダ(型)心電図」とよばれることがありますが,ブルガダ症候群と同じ意味です. ブルガダ症候群(ブルガダ型心電図)が注目される理由は,この心電図をもつ人では,おもに夜間・睡眠中に「心室細動」という危険な不整脈を生じ,意識消失や心臓突然死を引き起こす可能性が一般の人よりも高いからです.ただし「突然死リスクが高い」といってもあくまで一般の人と比べた場合の話で,症状のないブルガダ症候群(ブルガダ型心電図)の人の突然死発生率は,1 年間に0.3 〜0.5% 程度と報告されています. さらに,健診で「ブルガダ型心電図」と指摘されても,即ブルガダ症候群と診断されるわけではありません.ブルガダ症候群と診断するためには前述の「コブド型」とよばれる心電図波形が確認されることが必須ですが,健診で指摘される心電図の中には,この波形がはっきりしない「疑い」のものも含まれ,かならずしも真のブルガダ症候群とは限りません.ブルガダ型(コブド型)心電図かどうかの診断は,基準があるものの実際には判断に迷う例も多く,正確な診断には経験豊富な専門医の判断が重要ですので,専門医療機関の受診をお勧めします.とくに意識消失(失神)や突然死の家族歴がある場合には,早めに不整脈専門医を受診してください. ブルガダ症候群(ブルガダ型心電図)と診断された方のうち約90% は,失神や危険な不整脈を起こしたことがない「無症候性」の状態です.このような無症候性ブルガダ症候群の方の予後はそれほど悪くないことが知られており,少なくとも「ブルガダ型心電図」だけで,突然死予防のため植込み型除細動器(ICD)を入れることはありません.通常は年1 回程度の心電図検査を受け,症状(失神など)が出現した場合はすぐに医療機関を受診することが大切です.また,いくつかの生活上の注意が推奨されています.1過度な飲酒や多量の食事を避ける,2特定の薬(抗不整脈薬,向精神薬,麻酔薬など)の使用を避ける(使用を避けるべき薬については,本ガイドラインの「ブルガダ症候群の生活指導」をご参照ください),3発熱したときは早めに解熱剤を使って熱を下げる,暑い場所などで体温が上がりすぎないよう注意し,こまめに Q3