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学校心臓検診でQT 延長を指摘されました.どうしたらよいですか? 「QT 延長」とは心電図のQT 間隔(おおよそ心臓が電気的に収縮して収縮前の状態に戻るまでの時間)が延長していることを意味します.年齢・性別によって若干異なりますが,学校心臓検診では0.44 ~0.45 秒までは正常範囲とされ,それ以上の場合に「QT 延長」または「QT延長症候群」の疑いとして2 次検診を勧められます.QT 間隔は心拍数や自律神経の影響で変化し,心電図をとるたびに変化するので,複数回検査することが大切です.学校心臓検診でQT 延長を指摘されたからといって,ただちに病気(QT 延長症候群)というわけではありません.必要に応じて詳しい検査(運動負荷心電図や24 時間ホルター心電図,血液検査,心臓超音波検査など)を行います. 学校心臓検診の目的は,心臓の病気を早期に見つけ,適切な管理や指導を行うことで,突然死を防ぎ,生活の質を高めることにあります.その中で「QT 延長」を指摘するのは,QT 間隔が非常に長くなると多形性心室頻拍とよばれる危険な不整脈が起こりやすくなり,意識消失(失神)発作や心臓突然死を引き起こす可能性があるためです.このような状態を「QT 延長症候群(LQTS)」とよびます.明らかにQT 間隔が延長している(0.5 秒以上),過去に意識消失発作を起こしたことがある,家族にQT 延長症候群や30 歳以下で突然死した人がいる,などが該当する場合には先天性QT 延長症候群の可能性があります. 先天性QT 延長症候群の約7 ~8 割は生まれつき受け継いだ体質(遺伝)が関係していると考えられています.遺伝子を調べることで,日常や学校生活の留意点(運動制限など),不整脈の発作を予防するための薬の種類など適切な治療法の選択が可能です.実際には軽度のQT 延長のみで,QT 延長症候群の診断に至らない「疑い」の場合も多くあります.学校心臓検診でQT 延長を指摘された場合は,かならず2 次または3 次検査を専門医療機関で受けることが大切です. QT 延長症候群,カテコラミン誘発多形性心室頻拍と診断された場合,運動制限は必要ですか?スポーツは続けられますか? QT 延長症候群(LQTS)やカテコラミン誘発多形性心室頻拍(CPVT)の患者さんは,運動中に心室頻拍や心室細動といった危険な不整脈が発生し,意識消失(失神)発作や心臓突然死をきたす可能性があるため,運動制限が必要となる患者さんが多いのは事実です. ただし,すべてのLQTS やCPVT の患者さんに一律の運動制限が必要というわけではありません.最近では症状や治療の有無,病気のタイプ,心電図のQT 時間延長の程度など,患者さんごとのリスクに応じた運動制限や生活指導が必要であることがわかってきました. たとえばLQT1 型では運動中(とくに水泳中)に不整脈が起こりやすいことが知られています.そのため,適切な予防的治療を行っても失神発作をおこす患者さんでは運動制限は必須で, Q1 Q2第15章 市民・患者への情報提供