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に誘発されやすいとされている838, 840).一方,心肺運動負荷試験では,運動中の換気効率の指標(VE/VCO2 slope)が34 を超える患者では,中等度/ 重度の右室拡張と心不全が多い傾向にあり,その後の心移植と関連していた841). 4.6 鑑別診断 ARVC 診断基準を満たす他の心疾患があるため,鑑別診断は重要である823, 824, 836).特発性VT やサルコイドーシスに加え,DCM,エブスタイン病,ウール病,静脈還流異常,肺高血圧,右室梗塞なども鑑別候補となる842, 843).各種検査を含めた総合的な評価が重要である.心臓サルコイドーシスはARVC と類似した所見を呈してその鑑別が問題となることが多い844, 845).心電図での房室伝導障害所見やMRI での心室中隔病変の存在はARVC よりも心臓サルコイドーシスが示唆される843, 846, 847).BrS との類似性については,臨床症状や心電図,画像所見,遺伝学的検査などの所見に相違点も多く,完全なオーバーラップ症例は非常にまれである848-853). 5 治療・リスク評価 5.1 心臓突然死に関するリスク評価 ARVC では突然死リスクが高く,ICD 適応を決定するためのリスク評価が重要になる.以前は単一リスクを評価した小規模研究が多く,それらのメタ解析ではARVC 患者の心室不整脈イベント年間発症率は3.7~10.6% であり,いずれの研究でも一致している予測因子は,男性,失神,胸部誘導陰性T 波,右室機能低下,VT・VF の既往であった854).2015 年国際タスクフォースコンセンサスステートメント855)を筆頭に,包括的なアプローチによるリスク評価が行われるようになった3, 793, 794, 856).本ガイドラインにおけるARVC のICD 植込みに関する推奨を推奨表21,ICD 植込みに関するフローチャートを図37 に示す. 5.2 二次予防 心停止・VF および血行動態の不安定な持続性VT の既往があるARVC 患者には突然死二次予防としてICD 植込みを推奨する.二次予防目的のICD 植込みARVC 患者では適切作動率が高く,ICD の有用性が示唆されている857). 5.3 一次予防 一次予防については,心室不整脈と心臓突然死の個別化したリスク予測を目指し,持続性心室不整脈既往の無いARVC 患者528 人(欧州・北米)を対象とした後ろ向き観察研究を基に,ARVC risk calculator 858) が作られた859).性別・年齢・失神の既往・非持続性VT(NSVT)の既往・PVC 数・陰性T 波の誘導数・MRI での右室駆出率(RVEF) 推奨表21 ACM/ARVC のICD 植込みに関する推奨と エビデンスレベル 推奨クラスエビデンス レベル 蘇生に成功した心停止,または血行動態を破綻させるVT・VF 既往のある症例に対し,ICD 植込みを行う. I B血行動態の安定した持続性VT の既往がある症例に対し,ICD 植込みを考慮する. IIa C十分な薬物治療を行ってもLVEF ≦35%でNYHA 心機能分類II 度以上の心不全症状を有する症例に対し,ICD 植込みを考慮する. IIa B高リスク因子(不整脈性失神,NSVT, RVEF <40%,LVEF <45%,EPS における持続性単形性VT の誘発)を有する症例に対し,ICD 植込みを考慮する. IIa C ARVC と診断 心停止・VF・血行動態を 破綻させるVT ICD (推奨クラスI) ICD (推奨クラスIIa)血行動態の安定したVT 高リスク因子・ 不整脈性失神・ NSVT・ RVEF <40%・ LVEF <45%・ EPS における持続性単形性 VT 誘発あり あり なし なし 図37 ARVC におけるICD 植込み適応フローチャート