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p.60 抽出テキスト

グや,AF の合併による不適切作動の発生率が高いことに注意が必要である201, 608).

5.2.2 薬物治療

ICD 治療の適応があるものの,何らかの理由で植込みができない症例や,ICD 植込み後も心室不整脈の再発を繰り返す症例では,心室不整脈の予防目的でキニジン投与を考慮する.キニジンはQT 間隔および心室有効不応期を延長させ,心室不整脈を抑制することが報告されている593, 609-611).また,電気的ストームに対する急性期治療としはイソプロテレノロールの使用も検討される3, 612).

5.2.3 生活指導

競争的スポーツへの参加の可否については議論があるが174, 613),運動に関連した不整脈性失神の既往がある症例では参加を制限することが考慮される.

推奨表17 SQTS の治療に関する推奨とエビデンスレベル

推奨クラスエビデンス

レベル

心停止の既往または自然発生した持続性VT を認める症例に対し,ICD 植込みを行う. I C不整脈性失神が疑われる症例に対し, ICD 植込みを考慮する. IIa C心臓突然死の家族歴を有する無症候例に対し,ICD 植込みを考慮してもよい. IIb C ICD 植込み後VT/VF の再発を繰り返す症例に対し,キニジン投与を考慮してもよい. IIb C ICD 植込みが推奨されるものの,ICD 植込み禁忌または拒否した症例に対し,キニジン投与を考慮してもよい. IIb C不整脈性失神が疑われる症例に対し,キニジン投与を考慮してもよい. IIb C心臓突然死の家族歴を有する無症候例に対し,キニジン投与を考慮してもよい. IIb C電気的ストームを認める症例に対し,イソプロテレノール投与を考慮してもよい. IIb C運動に関連した失神の既往を有する症例に対し,競争的スポーツの禁止を考慮する. IIa C若年症例に対し,ILR による評価を考慮する. IIa C SQTS 患者における心臓突然死リスク評価のためのEPS は推奨されない. III No benefit C

第6章 早期再分極症候群(ERS)

1 概論

1993 年,Aizawa らは,心電図でQRS 波の終末部にノッチ(J 波)を呈し,J 波が徐脈依存性に増大しVF をきたす症例を報告した614).2008 年,Haïssaguerre らは,IVF 患

者206 人のうち31% で下壁および側壁誘導に0.1 mV 以上のJ 点上昇を認めることを報告し,「早期再分極症候群(ERS)」という疾患概念を提唱した615).2010 年,Antzele-

vitch らは,遺伝性と考えられるERS を,J 波の出現誘導によりタイプ1(前側壁:I,V4 ~V6),タイプ2(下壁: II,III,aVF),タイプ3(広範)に分類した616).タイプ1 は