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られる,2通常はQT 時間が正常内から境界域である,3 QT 延長をきたす要因が存在する,の3 条件がそろうことで診断される. QTc ≧500 ms またはQTc が60 ms 以上延長した場合には,TdP のリスクが高くなる211).後天性LQTS の予測因子としては,女性,心筋梗塞の診断,敗血症,左室機能不全,2 種類以上のQT 延長作用のある薬剤,ループ利尿薬の内服,68 歳以上,血清K+値が3.5 mEq/mL 未満,入院時QTc ≧450 ms があげられ,これらの要因が多いほど後天性LQTS リスクが増加するといわれる219). 9.4 遺伝学的背景と発症機序 健常者ではQT 延長作用のある薬剤などに曝露したからといって,QT 間隔はわずかに延長するのみでTdP をきたすことはまずない.1990 年代に提唱された再分極予備能仮説によれば,KCNQ1-Y315C やR555C のような比較的軽度の機能低下をきたすバリアントでは,普段のQT 間隔はほとんど正常に近く潜在性遺伝性LQTSを呈しているが,本来備わっている再分極予備能は低下しているため,外的要因(薬剤や低K など)によりQT 延長が顕在化し,催不整脈性が高まると考えられる220-223).臨床的にも後天性 表7 二次性・後天性LQTS のおもな原因 薬剤 抗不整脈薬Ia 群(キニジン,ジソピラミド,プロカインアミド,シベンゾリンなど) Ic 群(プロパフェノン,フレカイニドなど) III 群(ソタロール,ニフェカラント,アミオダロンなど) IV 群(ベプリジル) 抗菌薬・抗真菌薬(マクロライド系,ニューキノロン系,ST 合剤,イトラコナゾール,フルコナゾールなど)抗COVID-19 薬(ヒドロキシクロロキン,クロロキンなど)抗ヒスタミン薬(テルフェナジン*,アステミゾール*,シフェンヒドラミンなど)胃酸分泌抑制薬(シメチジン *,ファモチジン)消化管運動促進薬(シサプリド *) 抗高脂血症薬(プロブコール)向精神薬(ハロペリドール,クロルプロマジン,スルトプリド,三環系抗うつ薬,エスシタロプラム,スルピリド,ドネペジルなど)抗不安薬(選択的セロトニン再取り込み阻害薬など)抗がん剤(ドキソルビシン,チロシンキナーゼ阻害薬,三酸化二ヒ素など)利尿薬(低K +血症を惹起するループ利尿薬,サイアザイド系利尿薬,甘草など)徐脈性不整脈 房室ブロック,洞不全症候群,short-long-short シークエンスをともなう期外収縮など電解質異常 低K +血症,低Mg 2+血症,低Ca 2+血症心疾患 心不全,急性心筋梗塞,肥大型心筋症(HCM),たこつぼ型心筋症など頭蓋内病変 脳出血,脳梗塞,くも膜下出血,頭蓋内手術後など代謝異常 甲状腺機能低下症,神経性食思不振症女性高齢*販売中止