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p.29 抽出テキスト

が期待されている183)( 推奨表4,図9). c. Ca チャネル拮抗薬

Ca チャネル拮抗薬(ベラパミル)は早期後脱分極を抑制し,TdP の発生抑制に寄与すると考えられる184).β遮断薬のみでは心イベントの再発を完全に抑制できない症例に補助的な効果が期待されるが,エビデンスは少ない. d. カリウム薬/ カリウム補充

低K+血症は外向きカリウム電流を減少させるため,QT延長の増悪因子の1 つである.とくにLQT2 では血清K+を高値(≧4.0 mEq/L)に保つことがQT 間隔を短縮させ,心イベント抑制に寄与すると考えられている185, 186).

7.2.3 LQTS 関連疾患に対する薬物治療

a. ATS(LQT7)

ATS に対して,CPVT 同様にフレカイニドの不整脈抑制作用が示されている187),心室期外収縮(PVC)の減少目的にβ遮断薬+フレカイニド併用が推奨される124)(推奨表4)一方,β遮断薬単独またはβ遮断薬+I 群抗不整脈薬(フレカイニドまたはプロパフェノン)はPVC の数を減少させるが,致死性不整脈発症の抑制効果は明らかではない102) (推奨表4).ベラパミルはATS のPVC に対し抑制効果があるとされるが188, 189),長期的な不整脈抑制や予後改善効果は不明である.アミオダロンは,むしろ致死性不整脈の

発症を増加させる102).急性期治療として,ベラパミルやATP の静注は二方向性VT を停止させたとの症例報告がある190). b. TS,非TS 型-LQTS(LQT8)

LQT8(TS,非TS)ではCACNA1C の機能獲得変異によりICaL の増大が原因のため,ベラパミルが有効との報告がある133, 191).しかし,LQT8 に対するCa 拮抗薬の長期投与のエビデンスは十分ではない. c. CALM-LQTS

LQTS のなかでも予後不良であるが36),きわめてまれで治療法は確立されていない.β遮断薬(ナドロールまたはプロプラノロール)に加え,メキシレチンまたはフレカイニドの3 剤併用療法の致死性イベント抑制効果が期待されているが,エビデンスとしては確立されていない46, 47, 118).

7.2.4 非薬物治療

非薬物治療には,ペースメーカ,ICD などのデバイス治療と左心臓交感神経節切除術(LCSD)がある.これらの非薬物治療は,一般に生活指導や十分な薬物治療を行ったうえでも致死性不整脈をコントロールできない場合に選択される.

図8 先天性LQTS 患者の運動または競技スポーツ参加の目安(フローチャート)

運動強度および注釈は表6 参照.有症状

適切な予防的治療

運動でイベント

再発ありLQT1 以外

再発なし運動以外で

イベント無症状

治療あり治療なし

LQT1・未検査LQT1 以外LQT1・未検査

再発あり再発なし

○ ○ ○ ○ ○ △ ○ ○ ○ △ ○ ○ △~× *2 × ○ △

治療あり治療なし

低△ ○ ○ ○中△ ○ ○ ○高× △ △ ○競技× × △~× *2 △

運動強度