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有することはきわめて重要である. さらにIEの予防の観点から,日々の口腔や皮膚の衛生管理がきわめて重要である.適切な口腔衛生管理の方法に関する情報を収集し,う歯や歯周病の早期発見・早期治療が行えるように,主治医は患者に定期的な歯科受診を促す. また,アトピー性皮膚炎はIEのリスクであり,発症すると重篤化する可能性が指摘されていることから,皮膚科で適切な治療を受けるよう指導する. 表27 感染性心内膜炎の高度リスク・中等度リスク患者に配布する説明書の例 あなたの心臓の病名は です.この病気の方は,感染性心内膜炎(かんせんせいしんないまくえん)という病気になる リスクが通常よりも高くなります.以下に,感染性心内膜炎に関する説明と,あなたに知っておいてほしいポイントを挙げ ていますので一度お読みください. 感染性心内膜炎について 心臓弁膜症や先天性心疾患の患者さんでは,心臓内の異常血流により心臓の内側を覆う膜(心内膜)に傷ができることがあります.傷ついた心内膜は細菌が付着しやすく,付着した細菌は増殖し,そこに感染巣が形成されます.この感染症を感染性心内膜炎と呼びます.感染性心内膜炎は,血液中に細菌が入り込むことが契機となって発症します.その原因は,抜歯など歯科治療により口腔内の細菌が侵入する場合,あるいは,扁桃腺手術,胆道や腸の手術,気管支鏡検査・生検,下部消化管内視鏡検査・生検,泌尿器科や婦人科領域での処置など手術や処置の際に侵入する場合などが考えられます.主な症状は発熱です.心不全や塞栓症などの合併がなければ,ほかに症状がないことも多く,風邪と診断されたものの,なかなか完治しないということがしばしばあります.心臓弁膜症や先天性心疾患の患者さんで原因不明の熱が持続するようなら,感染性心内膜炎を疑う必要があります.治療は,特定された細菌に有効な抗菌薬を長期間投与(通常1~2ヵ月)しますが,細菌による弁の破壊が強い場合など,緊急手術が必要になることもしばしばあります.まずは感染性心内膜炎にならないように予防すること,そして感染性心内膜炎になってしまっても,早期に診断し,早期に治療することが,その後の経過において非常に重要です.以下のポイントを知っておいていただければと思います. 感染性心内膜炎の予防および早期診断のためのポイント• 普段から正しい歯磨きで口腔内を清潔に保ち,虫歯は早めに治療しましょう. • 歯科受診の際には,心臓病を持っていることを歯科医に伝え,処置や抜歯の前に抗菌薬を 処方してもらいましょう. • 手術や外科的処置を受ける際には,心臓病を持っていることを主治医に伝え,術前や処置 前に抗菌薬を処方してもらいましょう. • 原因不明の熱が長く続くときは,循環器内科の主治医に相談しましょう. (「第10章 市民・患者への情報提供」に再掲)