p.51 抽出テキスト
院内死亡率は40%と高率である387, 390).MRSAと同程度の高い死亡率であり,慎重な対応が求められる. 特に,CoNSの中でもStaphylococcus lugdunensisは,黄色ブドウ球菌同様に高い病原性を有し,弁破壊・周囲への進展・遠隔巣の形成など重症化しやすい(Appnendix 4主な原因微生物の解説参照) 391). 3.2.2 メチシリン感性黄色ブドウ球菌(MSSA) MSSAによるIEに対して,海外の第一選択薬は,抗ブドウ球菌ペニシリンであるnafcillinやoxacillin, またはセファゾリンであるが,nafcillinやoxacillinはわが国では使用できない(アンピシリンとcloxacillinの合剤であるビクシリンS ®は使用可能).また,ペニシリンGとアンピシリ 推奨表8ブドウ球菌による自己弁感染性心内膜炎の標的治療における抗菌薬の推奨とエビデンスレベル 抗菌薬投与量期間(週)推奨クラスエビデンス レベル備考 1)メチシリン感性ブドウ球菌(黄色ブドウ球菌,コアグラーゼ陰性ブドウ球菌) セファゾリン1回2 g 1日3回4 ~ 6 I B髄膜炎・脳膿瘍合併例では他剤を検討(本文参照)a アミノグリコシド系薬の併用は推奨しない(推奨クラスIII harm,エビデンスレベルC) ダプトマイシン† 1回8~10 mg/kg 1日1回4 ~ 6 IIa C β-ラクタム系薬にアレルギーの場合併用療法に関しては本文参照 バンコマイシン † orテイコプラニン †初回負荷投与b 25~30 mg/kg維持投与量b 15~20 mg/kg 1日2 回 1 日目・2 日目:12 mg/kg 2回c 3日目:12 mg/kg 1回c 4日目以降:6.7 mg/kg 1回c 4 ~ 6 IIa C β-ラクタム系薬にアレルギーの場合ダプトマイシンに忍容性がない場合 セフトリアキソン投与は推奨されない投与は推奨されないIII No benefit C本文を参照2)メチシリン耐性ブドウ球菌dダプトマイシン†e ±β-ラクタム系薬など1 回8~10 mg/kg 1日1回4~6 I B併用薬については本文を参照 バンコマイシン†初回負荷投与b 25~30 mg/kg維持投与量b 15~20 mg/kg 1日2回4~6 I BバンコマイシンのMICが>1μg/mLの場合は基本的に使用を避けるバンコマイシン† +β-ラクタム系薬投与は推奨されない投与は推奨されないIII No benefit B本文を参照 テイコプラニン† 1日目・2日目:12 mg/kg 2回c 3日目:12 mg/kg 1回c 4日目以降:6.7 mg/kg 1回c 4~6 IIa C腎機能低下症例ではバンコマイシンの代替薬 リネゾリド† 1回 600 mg 1日 2回4~6 IIb C使用については感染症専門医へのコンサルトを推奨するa:髄膜炎合併例では治療開始2週間,脳膿瘍合併例では治療期間全体で中枢移行性を考慮したレジメンを選択するb, c:TDMについては本文およびAppendix表2を参照d:併用療法については本文を参照のことe:国内での適応は右心系IEのみ†保険適用外