p.46 抽出テキスト
自己弁関連IEや術後1年以上経過した人工弁IEの主な原因菌である.分類についてはAppendix 4. 主な原因微生物の解説)を参照のこと. 3.1.1 緑色レンサ球菌(VGS),Streptococcus gallolyticus(bovis group) VGSのペニシリンGの感受性成績の判定基準(米国臨床検査標準化協会[CLSI]に準じる)は,MICが≦0.12 μg/ mLを感性,MICが0.25~2 μg/mLを中間耐性,≧4を耐性と判断する.アンピシリンの場合はそれぞれ,感性:≦ 0.5 μg/mL,中間耐性:0.25~2 μg/mL,耐性:≧8 μg/ mLである.ほとんどのVGSはペニシリンに良好な感受性を示す一方,感受性の報告は年代や地域によって異なる.わが国において,IEの原因菌としてのVGSにおけるペニシリンG非感性株の割合は2000/2001年の調査で6.6%との報告もある一方で,30%を超えるとする報告もある372). なお,非感性または中間耐性・耐性の基準は,ESC (EUCAST)とAHA(CLSI)のガイドラインで異なる355). 推奨表6レンサ球菌による自己弁感染性心内膜炎の標的治療における抗菌薬の推奨とエビデンスレベル 抗菌薬投与量期間(週)推奨クラスエビデンス レベル備考 1)ペニシリン感性(MIC<0.12μg/mL)のレンサ球菌[緑色レンサ球菌,Streptococcus gallolyticus (bovis group)] ペニシリン G orアンピシリン1回200~400万単位 1日6回または持続投与 1回2 g 1日6回4 I BペニシリンGの使用で血管痛・高K血症が出現した場合はアンピシリンを考慮する セフトリアキソンorセファゾリン1回2 g 1日1回a 1 回 2 g 1日3回4 I B非重症のペニシリンアレルギーの場合髄膜炎・脳膿瘍を合併している症例ではセファゾリンは避ける ペニシリン G orアンピシリン1回200~400万単位1日6回または持続投与 1回2 g 1日6回2 I B併用による短期間治療については本文参照 +ゲンタマイシン† +1回3 mg/kg 1日1回 b 2 バンコマイシン † orテイコプラニン †初回負荷投与c 25 ~ 30 mg/kg維持投与量c 15~20 mg/kg 1日2 回 1日目・2日目:12 mg/kg 2回d 3日目:12 mg/kg 1回d 4日目以降:6.7 mg/kg 1回d 4 I C重症のペニシリンアレルギーまたはβ -ラクタム系薬にアレルギーの場合 2)ペニシリン非感性(中間耐性:0.12 μg/mL≦MIC<0.5 μg/mLまたは耐性:MIC≧0.5μg/mL)のレンサ球菌ペニシリン G orアンピシリン1回200~400万単位1日6回または持続投与 1回2 g 1日6回4 I B 治療初期の2週間はゲンタマイシンを併用するゲンタマイシンは1回1 mg/kg 1日2~3回でもよい+ゲンタマイシン † +1回2~3 mg/kg 1日1回b 2 セフトリアキソン ±ゲンタマイシン† 1回2g 1日1回a +1回2~3 mg/kg 1日1回b 4 I B非重症のペニシリンアレルギーの場合ゲンタマイシンもしくはアンピシリンの併用については一定の見解はない バンコマイシン † orテイコプラニン †初回負荷投与c 25~30 mg/kg維持投与量c 15~20 mg/kg 1日2回1日目・2日目:12 mg/kg 2回d 3日目:12 mg/kg 1回d 4 日目以降:6.7 mg/kg 1回d 4 ~ 6 I C β -ラクタム系薬にアレルギーの場合重症ペニシリンアレルギーの場合