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状や血液検査などの臨床像と合わせて判断すべきである. 5.1.4 TTE,TEEの適応 TTEは疣腫や弁輪周囲膿瘍の検出という点において,感度・特異度ではTEEに劣るが,非侵襲的で繰り返し施行することができ,また心機能評価やドプラ法を用いた血行動態評価の点でTEEに優っているため,IEが疑われた全症例に可及的速やかに行うべきである11, 81, 83).TEEは, TTEが画像不良で診断できない症例,またはTTEで陰性であった症例や81, 87-89),人工弁例やその他デバイスが挿入されている症例81, 83, 88, 90)でIEが疑われる場合に施行するべきである.また,TTE陽性例でも,膿瘍や心内シャントなどの心内合併症の有無を評価するためにTEEを施行することが望ましい84).TEEを施行しても早期には異常を検出できないことがあるため,臨床的に疑わしい場合は3~ 7日後に再検査をするべきである.人工弁IEは疣腫の描出が困難なことが多く,TEEを繰り返すことによってはじめて診断できる例もある.黄色ブドウ球菌(S. aureus),腸球菌(E. faecalis),緑色レンサ球菌(VGS)による菌血症の場合にはIEの可能性が高く,TTEまたはTEEをより積極的に考慮する91-94).欧米では,これらの菌については,心エコー図検査を行うべきリスクスコアが提唱されている95-102).IEの典型的な原因微生物に関しては診断基準(表7の注)を参照のこと. 5.1.5 フォローアップ検査のタイミング TTE,TEEで陰性であっても臨床的にIEが疑われる場合,また,IEと診断した症例における抗菌薬開始後の効果判定や心内合併症出現を評価するため,3~7日後にフォローアップ心エコー図検査を行う.黄色ブドウ球菌が原因菌である場合は,さらに短期間でのフォローアップが必要である.また,臨床所見の変化(心不全の悪化,心雑音の出現,伝導障害や不整脈の出現など)が生じた場合は,速やかにフォローアップ心エコー図検査を行う83, 84, 93). 5.1.6 治療終了時の心エコー図検査 治療終了後のフォローアップのための基礎データとして,治療終了時には心エコー図検査を必ず施行し,弁の形態,残存疣腫の状態,逆流の程度などを評価する.ほとんどの場合はTTEによるフォローアップを行うが,人工弁などでTTE では評価できない特殊な症例では,TEEでのフォローアップも考え,治療終了時のTEEを行う. 5.1.7 3次元心エコー図検査 3D TEEの進歩により,3次元画像もIEでの評価に応用されている.疣腫の大きさや形態のより正確な評価が可能 との報告103)がある一方で,時間分解能が低いため,疣腫の大きさを過大評価するとの報告もある.弁輪周囲膿瘍の範囲,人工弁の裂開や弁穿孔の評価に有用である104). 5.2 CT(推奨表2) 5.2.1 IE評価におけるCTの撮像法 IEの評価のためにCT検査を利用する場合には,放射線被ばくとヨード造影剤投与のリスクを考慮したうえで慎重に適応を判断し,適切に実施する必要がある105, 106).心臓CTの撮影には,64列以上の多列検出器を有する装置を用いることが望ましく,ECG gatingの併用およびスライス厚1 mm以下の画像再構成が必要である105).Retrospective ECG gatingでは高心拍の患者でもモーションアーチファクトの少ない画像を取得できるが,オーバーラップ撮像のため被ばく線量が増える.被ばく線量低減の方法として, prospective ECG gating,ハイピッチ撮像,低管電圧撮像,逐次近似法や深層学習を用いた画像ノイズ低減などがある.医療被ばくにおけるALARA(As Low As Reasonably Achievable)の原則をふまえ,CT装置の性能および患者の状態を加味した適切なプロトコール設定が必要である105, 107).ヨード造影剤注入時には,自動注入器を使用する.右心系のIEを疑う場合には,一般的な冠動脈コンピュータ断層血管造影(CTA)とは異なり,右心系も造影されるような造影剤注入プロトコールを用いて撮影する必要がある. 心臓以外の領域のCTは心電図非同期で撮像する.IEに合併した感染性動脈瘤・仮性動脈瘤の評価には,動脈相で撮像しthin sliceで画像再構成をしたCTAが必要である. 5.2.2 IE確診あるいは疑い例におけるCT検査の目的 a. IEの診断および心合併症 2023 Duke-ISCVID診断基準では,心臓CT所見が画像検査の大基準の1つに追加された17).心臓CTで,疣腫は弁または血管に付着する低濃度の結節として描出される.しかし,径10 mm未満の疣腫の検出や弁穿孔の評価では,心臓CTよりもTEE検査のほうが優れている108).一方,弁周囲,人工弁周囲の合併症(膿瘍,仮性動脈瘤,瘻孔)の評価にはTEE検査よりも心臓CTのほうが優れている109-111).したがって,TEE検査で確定診断が困難な例には心臓CTが推奨される11).TAVI後の患者におけるIEの診断でも,弁周囲の評価目的に心臓CTは推奨される112).また,心臓CTはIE診断後の手術治療計画にも有用であ