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受性検査の結果には注意を払う必要がある.

4.6 Corynebacterium 属菌

今回の2023 Duke-ISCVD診断基準17)で新たに掲載された菌の1つ.

Corynebacterium属菌はグラム染色所見が特徴的で,菌体は棍棒状や球菌状を示し,菌種推定ができる.血液培養から分離されても,人工物が体内留置されていない場合は殆ど汚染菌として扱われる.しかしながら,カテーテル関連血流感染や,人工弁,人工血管,植込み型心臓電気デバイスなど,人工物に関連した感染症の原因菌として知られている(稀には自己弁でのIE もある).特に,C. striatumやC. jeikeiumはIEの症例から分離されることがある852, 853).血液培養で複数セットからの検出や,持続的に陽性となる場合は注意を要する.また,多剤耐性を示す株があるため,抗菌薬の選択をする場合には薬剤感受性検査の結果が重要となる.

4.7 Cutibacterium(Propionibacterium) acnes

今回の2023 Duke-ISCVD診断基準17)で新たに掲載された菌の1つ.

Cutibacterium acnesは皮膚や毛根に存在する細菌で,以前はPropionibacterium acnesと呼ばれていた.尋常性ざ瘡(いわゆるニキビ)や毛嚢炎に関連し,血液培養では汚染菌として知られている.そのため,Corynebacterium属菌と同様に,人工物が留置されている患者では汚染菌と

の鑑別が重要である.血液培養が陽性となるにはやや日数を要する(中央値7日) 854, 855).耐性菌は少なく,ペニシリン系薬が第一選択薬になる.

4.8 Pseudomonas aeruginosa および Serratia marcescens

今回の2023 Duke-ISCVD診断基準17)で,人工弁や心臓デバイス関連で新たに掲載された菌の1つ.

グラム陰性桿菌のうち,P. aeruginosaとS. marcescensが植込み型心臓電気デバイス関連感染症において,他のグラム陰性桿菌に比べて検出頻度が有意に高かったという報告がある856, 857).しかし,稀ではあるが,他の腸内細菌目細菌やブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌による発生があることにも留意すべきである856).

4.9 Mycobacterium chimaera

非結核性抗酸菌がIEの原因菌となることはきわめて稀であるが,Mycobacterium chimaeraは心臓手術中のヒータークーラー装置を介した術後の感染症として世界的に問題となった858).この菌は播種性感染を引き起こし,IEを発症する858, 859).感染は長い潜伏期間(平均17ヵ月)を有し,診断が遅れることが多い.植込み型心臓電気デバイスや人工弁埋め込み後の患者で,血液培養や病理検体から本菌が検出された場合には注意を要する.