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p.102 抽出テキスト

脳出血を合併した感染性心内膜炎例では,適応があれば4週間以内に手術を行ってもよい.推奨の強さ:2(弱い推奨) エビデンスの確実性:C(低)

推奨

付帯事項

脳出血を合併した感染性心内膜炎のおおむね4週間以内の早期手術は,患者群としては院内死亡率を上昇させなかった.積極的な手術の適応があれば,脳出血発症4週間以内の早期手術は許容されると考える.

ただし,再出血,神経学的悪化は,個々の症例においては早期手術で悪化する可能性があり,慎重に見極めるべきである.脳出血を合併した感染性心内膜炎例では,適応があれば4週間以内に手術を行うことが推奨されるか?

CQ 2 ※出血性脳合併例に対する具体的な対応については「第5章2.5.2出血性脳合併例(脳出血,SAH,硬膜下血腫)」参照

む人工弁/弁形成術のために用いられた人工物がある場合, IE既往,チアノーゼ性先天性心疾患,開心術/経カテーテル治療を問わず人工物によって修復された先天性心疾患の術後6カ月以内,もしくは残存シャントや弁逆流が残る場合には一生涯818).

わが国の2025年改訂版成人先天性心疾患診療ガイドラインでは,高度リスク群には予防的抗菌薬投与を推奨し(推奨クラスI,エビデンスレベルB),中等度リスク群には予防的抗菌薬投与を考慮する(推奨クラスIIa,エビデンスレベルC).感染の危険性が特に高くない群(一般の人と同等の危険率)には予防的抗菌薬投与を推奨しない(推奨クラスIII No benefit,エビデンスレベルC) 574). K 治療のモニタリング

侵襲的歯科治療後の予防的抗菌薬投与後の薬剤アレルギーの有無,IE発症の有無.

L 監視と評価

IE高度リスク,中等度リスク患者での侵襲的歯科治療時の予防的抗菌薬投与数,IE発症を監視する. M 今後の研究の可能性

わが国のIE高度リスク/中等度リスク患者を追跡し,侵襲的歯科治療とその際の予防的抗菌薬投与の有無とその後の経過中IE発症を検出するコホート内症例対照研究が考慮される.

また,わが国の医療体制における費用対効果の検証も考慮される.

A 背景,この問題の優先度

IEでは心不全,難治性感染症,繰り返す塞栓症において早期手術が予後を改善することが明らかになり推奨されてきた1, 16, 355).従来神経合併症を生じた例では手術による合併症が多いために待機的手術が推奨されてきたが.医療技術の進歩とともに脳梗塞合併例では早期手術をためらうべきではないと推奨が変更された1).一方,脳出血合併例では可能なかぎり待機的に手術を行うことが推奨されてきた1).近年,脳出血合併例でも早期手術が有用であることが報告されてきた508, 819).脳出血合併例でも早期手術が推奨されるのであれば,救命しうる患者は多くなると考えられる.

解説B エビデンスの要約

B1  PICOまたはPECO

P:脳出血を合併した感染性心内膜炎. IまたはE:早期手術. C:約1ヵ月待機してからの手術. O:アウトカムとして,以下をパネル会議で承認した.益:院内死亡(アウトカムの重大性:9,以下同).害:出血悪化(7),神経学的悪化(8). B2  システマティック・レビュー

RCTはなく,7つの観察研究(Eishi K 1995 225),Garcia- Cabrera E 2013 40),Murai R 2017 504),Okita Y 2016 242), Yoshioka D 2014 505),Diab M 2021 509),Kume Y 2018 506))が採用され,メタ解析も行った.Rambaud T 2022 819),