p.95 抽出テキスト
合成酵素抗体症候群)でもPAHがみられる576, 792-796). SLE-PAHの3年生存率は90%弱と報告され,予後不良因子としてWHO機能分類III/IV度,PVR高値,ループス腎炎の合併などが指摘されている576, 721, 797). 5.2 診断 SLE,MCTD患者では,一般集団にくらべてPAHの有病率が高いため,同患者が労作時息切れ,倦怠感,動悸などを自覚した際にはPAHを鑑別する必要がある.無症候例でのスクリーニングは推奨されていない114). またPAHとSLE,MCTDはしばしば同時に発症するため,PAH新規発症例においてCTDを鑑別することも重要である.皮疹,関節炎,血球減少,腎炎(蛋白尿,血尿), 漿膜炎(胸水貯留,心嚢液貯留),高ガンマグロブリン血症(血清総蛋白質の増加),APTT延長などにより基礎疾患としてCTDが疑われる場合,自己抗体(抗二本鎖DNA抗体,抗Sm抗体,抗U1RNP抗体,抗Ro/SS-A抗体,抗La/SS-B抗体,ループスアンチコアグラント,抗カルジオリピン抗体,抗β 2グリコプロテインI抗体,クームス試験,抗核抗体など),補体(C3,C4,CH50)を測定し,各CTDの国際的な分類基準,あるいは国内での指定難病としての診断基準を参考に,診断を進める. ただし,これらには除外基準が設けられており,また特異度は高くても90%程度のため,偽陽性がしばしばみられる.早期,軽症例など,これらの基準を満たさない例も存 図19 治療メカニズム別にみたPH の治療経路- 正常血管外膜 血管平滑筋層(中膜) 血管内皮層(内膜) 正常内皮 内皮機能障害および異常な平滑筋細胞増殖PAHの血管 肺血管拡張作用を期待した治療 アラキドン酸プロスタグランジンL-アルギニンL-シトルリンプレプロエンドセリン プロエンドセリン エンドセリンB受容体 GTP ATP IP受容体 エポプロステノールトレプロスチニル イロプロストセレキシパグ リオシグアト sGCシルデナフィル タダラフィル アンブリセンタン cAMP アデニル酸シクラーゼ cGMP GMP PDE5エンドセリンA受容体アクチビンGDFs BMP ALK 1/2/3/6 ACTRIIA/B pSmad2/3 Smad4 pSmad1/5/8 ALK 4/5/7 BMPR-II - - - + + + Cox 1/2 eNOS PGI2経路NO経路 血管内腔 血管内皮細胞 血管平滑筋細胞エンドセリン経路アクチビンシグナル経路 血管細胞増殖をターゲットにした治療 プロスタサイクリン(PGI2) NOエンドセリン 1 増殖シグナル促進 増殖シグナル抑制 血管収縮増殖シグナル血管収縮増殖シグナル グレムリン1 Noggin PAH病態における変化 - - マシテンタン ボセンタンsotatercept Gs