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p.93 抽出テキスト

容体拮抗薬(ERA)およびPDE5阻害薬による併用療法が推奨される.両薬剤を同日に開始してもよいが,忍容性担保のために1~2週間の短期間で逐次開始する方法がとられることが多い.タダラフィルとマシテンタン698),またはアンブリセンタン697)に初期併用療法のエビデンスがあるため,組み合わせとして推奨される.シルデナフィルは1日3回20 mg経口が標準用量であるが,米国では80 mgまでの増量のエビデンスが存在する(2025年3月現在,わが国では高用量の使用については未承認) 772).非経口プロスタサイクリン製剤を使用する場合には,初

期目標投与量としてエポプロステノールで40 ng/kg/分以上を目指すことがわが国では一般的である773, 774).各薬剤の標準的な使用法を表33に示す.

4.4 フォローアップの間隔と治療強化

初期治療開始後は治療反応性を評価するために一般的に3~4ヵ月後に血行動態評価を含む評価を行う.以降に

表33 わが国で医薬品として承認されているPAH 治療薬の標準的開始用量と目標用量

薬剤カテゴリーおよび薬剤名標準的開始用量PAH 治療における目標用量Ca拮抗薬(経口投与)アムロジピン5 mg,1日1回15~30 mg,1日1回*1ニフェジピン10 mg,1日3回20~60 mg,1日2~3回(徐放製剤も使用可能) *1 ERA(経口投与)アンブリセンタン5 mg,1日1回10 mg,1日1回ボセンタン62.5 mg,1日2回125 mg,1日2回マシテンタン10 mg,1日1回10 mg,1日1回PDE5阻害薬(経口投与)シルデナフィル20 mg,1日3回20 mg,1日3回タダラフィル20 mg,1日1回40 mg,1日1回ERAとPDE5阻害薬の配合錠(経口投与)

マシテンタン・タダラフィル配合錠マシテンタン10 mgマシテンタン10 mg

タダラフィル40 mg,1日1回*2タダラフィル40 mg,1日1回

sGC刺激薬(経口投与)リオシグアト1 mg,1日3回2.5 mg,1日3回プロスタサイクリン類似体(経口投与)ベラプロストナトリウム20 μg,1日3回最大耐用量(最大1回60 μg,1日3回)ベラプロスト徐放剤60 μg,1日2回最大耐用量(最大1回180 μg,1日2回)プロスタサイクリン受容体作動薬(経口投与)セレキシパグ200 μg,1日2回最大耐用量(最大1回1,600 μg,1日2回)プロスタサイクリン類似体(吸入投与)イロプロスト2.5 μg,1日6~9回5.0 μg 1日6~9回*3トレプロスチニル18 μg,1日4回PAHに対して54 μg,1日4回*4プロスタサイクリン類似体(静脈内または皮下投与)エポプロステノール(静脈内投与) 1~2 ng/kg/分,持続投与忍容性と有効性により決定する投与開始1年後の典型的な用量範囲は40~60 ng/kg/分であるが,個人差が大きいトレプロスチニル(皮下または静脈内投与) 1~2 ng/kg/分,持続投与忍容性と有効性により決定する投与開始1年後の典型的な用量範囲は30~60 ng/kg/分であるが,個人差が大きい*1PAHに対して適応はないが,急性血管反応試験陽性例に用いられている,

*2マシテンタン10 mgおよびタダラフィル40 mg併用療法の忍容性が確認できている場合,

*3承認はあるが,わが国では販売が中止されている, *4ILD-PHに対して用いる際は72 μg,1日4回が目標用量である.