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p.27 抽出テキスト

画像診断は下肢静脈超音波検査を行う. (付記:全下肢静脈超音波検査を推奨するが,施設の状況により下肢中枢超音波検査,造影CT 検査を施行してもよい) I C検査前臨床的確率が中確率でD ダイマーが陰性の場合は,画像診断をせずに経過観察とすることを考慮する

*. IIa B

臨床的疑いが強いにもかかわらず下肢静脈超音波検査で確定診断ができない場合には,造影CT の施行を考慮する. IIa C *Wellsスコア0点以下でDダイマー陰性であるDVT陰性的中率は99%156),同スコア1点以下でDダイマー陰性であるDVT陰性的中率は98%157),同スコア1~2点でDダイマー陰性であるDVT陰性的中率は96%156).

2.1 検査前臨床的確率の評価

病歴や危険因子,診察所見から検査前にその疾患が存在するかどうかの可能性(検査前臨床的確率)を推定するスコアリング法は,検査を行うべき患者の選定に有用であ

る.

2.1.1 PTEの検査前臨床的確率

PTEにおいては,PTE用Wellsスコア127),改訂版ジュネーブ・スコア128),およびその簡易版が汎用される123, 124).メタ解析で,3段階分類を用いた場合のPTEの発症率は, PTEの臨床的確率が低いとされた群で10%,可能性が中等度の群で30%,可能性が高度の群で65%程度,2段階分類を用いた場合では,PTEの可能性が低いとされた群で12%,可能性が高度の群では30%程度と報告されている149).表7に示した4つの評価法124, 125, 127, 128)が同程度であることは,前向きコホート研究でも確認されている150).

呼吸困難や胸痛で受診する救急外来患者において,不必要な造影CT検査のコストと合併症を避けるため,PTE除外基準(PERC)が欧米で開発された.PERCは,PTEの可能性が低いことに関連する8つの変数(年齢<50歳,

表7 PTE における検査前臨床的確率の評価法

Wells スコア(原版) Wells スコア(簡易版)改訂版ジュネーブ・

スコア(原版)改訂版ジュネーブ・

スコア(簡易版)

PTE あるいはDVTの既往1.5 PTE あるいはDVTの既往1 PTE あるいはDVTの既往3 PTE あるいはDVTの既往1心拍数>100/分1.5心拍数>100/分1心拍数心拍数最近の手術あるいは長期臥床1.5最近の手術あるいは長期臥床1 75~94/分3 75~94/分1血痰1血痰1 95/分以上5 95/分以上2活動性のがん1活動性のがん1 1ヵ月以内の手術,骨折2 1ヵ月以内の手術,骨折1 DVTの臨床的徴候3 DVTの臨床的徴候1血痰2血痰1 PTE以外の可能性が低い3 PTE以外の可能性が低い1活動性のがん2活動性のがん2

一側の下肢痛3一側の下肢痛1下肢深部静脈拍動を伴う痛みと浮腫4 下肢深部静脈拍 動を伴う痛みと 浮腫

1 66歳以上1 66歳以上1

臨床的確率

3段階スコア低い0~1 NA 0~3 0~1

中等2~6 NA 4~10 2~4高い≧7 NA ≧11 ≧5

2段階スコア低い0~4 0~1 0~5 0~2

高い≧5 ≧2 ≧6 ≧3

(Gibson NS, et al. 2008 124),Klok FA, et al. 2008 125),Wells PS, et al. 2000 127),Le Gal G, et al. 2006 128)を参考に作表)