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p.17 抽出テキスト

長期のDAPT継続を考慮する.

2.1.4 SG留置後

大腿膝窩動脈病変に対するSG治療後は,国内試験結果から少なくとも6ヵ月以上のDAPT継続投与が望ましいとされている.バルーン拡張型ステントグラフトに関しては,国内試験の結果から6~9ヵ月程度のDAPTが望ましいと考えられる.至適DAPT期間に関しては,患者や病変の血栓リスクおよび出血リスクなどを勘案して決定する. DAPT不耐でなければ投与継続とすることが望ましい.SGの血栓閉塞リスクについては,血管超音波検査による閉塞の予兆の検出,早期の介入が重要であるが,DAPTにシロスタゾールを併用することで改善が示唆されている79).

大腿膝窩動脈病変に対するSG留置術後は可及的DAPT継続が望ましい一方で,わが国におけるリスク評価に関する検討は十分とはいえない.VANQUISH研究では血管径以外にSG閉塞リスクは明らかになっておらず,抗血栓薬レジメンが長期開存に与える影響についてはさらなるデータの蓄積が必要である.また,CAD・頸動脈疾患合併例や同時期の治療例,抗凝固薬内服患者,外科的手術などに伴う抗血栓薬の一時休止に関してもエビデンスの蓄積が必要と考えられ,今後の検討が待たれる.

2.2 抗凝固療法

1.3 の項の記載の通り,無作為化前向き研究である

VOYAGER PAD試験では,LEAD患者における外科的あるいはEVTによる血行再建術後の低用量リバーロキサバン(2.5 mg 1日2回投与)の有効性が示された42).

本試験では登録時の血行再建術として,EVTが67%,外科的血行再建が33%に施行されており,それぞれのサブグループ解析が報告されている.EVT術後におけるアスピリンとリバーロキサバンの併用効果の検討では,追跡期間中央値2.5年(2.0~3.0年)で,リバーロキサバン併用群ではアスピリン単剤群と比較して,急性下肢虚血,血管性に起因する下肢大切断の発生率がが30%低下することが示された(ハザード比0.70,95%CI 0.54~0.90,P= 0.005) 80).TIMI大出血はリバーロキサバン併用群で有意に増加したが(ハザード比1.66,95%CI 1.06~2.59),頭蓋内出血や致死的出血性合併症の増加は3年間で0.9%にとどまり,有意差は認められなかった(ハザード比0.86, 95%CI 0.40~1.87,P=0.71) 80.以上より,外科的血行再

投与期間PTA/BMS/DCB/DES SG人工血管自家静脈

動脈硬化性LEAD

症候性(非血行再建例)

入院中

SAPT Class I Level A SAPT

Class IIb Level B

SAPT Class IIa Level C SAPT

Class IIa Level C SAPT

Class IIb Level B

DAPT 1~3M

Class IIa Level C DAPT

6~9M Class IIa Level C

血管内治療例外科的血行再建例

Cil*

12M DAPT 6~24M Class IIb

Level C 3ヵ月6~9ヵ月

1~2年

長期

図2 LEAD への血行再建術後の薬物療法とその投与期間(2022 年改訂版 図16) 1)⦆

BMS: bare-metal stent (bare-nitinol stent を含む), Cil: シロスタゾール, DAPT: dual anti-platelet therapy, DCB: drug-coated balloon, DES: drug-eluting stent, PTA: percutaneous transluminal angioplasty, SAPT: single anti-platelet therapy, SG stent graft *シロスタゾールは大腿膝窩動脈病変に対するPTAもしくはbare-nitinol stent留置後に考慮される.