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われることも少なくない.ECMO により右心室の容量負荷を低減し,末梢臓器灌流の改善と血液酸素加を図る.さらにImpella で左心室内の減圧を行うことで両心室を補助し,総心拍出量を増加させることが可能となる. c.植込型VAD ポンプ本体を体内に留置するもので,2025 年現在,わが国で保険償還されているものは,連続流型遠心ポンプである国産のEVAHEART とHeartMate 3 の2 機種である. 5.3.2 適応基準55) VAD の装着適応判断としてINTERMACS/J-MACS における心不全重症度のプロファイル分類が基準として用いられている.病態ごとに7 つのprofile に分かれておりprofile 1 が体外設置型VAD もしくは経皮的心内留置型VAD の適応,profile 2 ~3 が主として植込型VAD のよい適応とされている(表10) 48, 75). 5.3.3 主要な有害事象とその対策 VAD 装着中には装置の不具合,感染,神経機能障害,出血などさまざまな有害事象が起こりうる.これらに対し予防・対策,発生後の処置を適切に行い,心臓移植まで待機することが重要である55, 76). 5.3.4 在宅管理 植込型VAD の最大の利点は,退院・在宅治療へ移行できることである.植込型VAD は高リスクの生命維持装置であり,これを用いた在宅治療には周到な準備が必要となる.術前に長期安静による筋萎縮・廃用性障害や心臓悪液質が合併しているため,術後は効率のよい心臓リハビリ・トレーニングを行い,自宅復帰に必要な運動耐容能獲得を目指す.また,装置の機器管理,ドライブライン貫通部の自己管理や緊急時の対応などを指導する.介護者についても同様のトレーニングを行う.また,機種に応じた電源コンセント,たとえば3P 電源コンセント(接地[アース]極付きコンセント)や非常用電源などの在宅環境の整備を行う.患者とVAD 管理チームとの連絡体制を構築し,適切なモニタリングを行う.職場復帰・就学復帰を実現するためには,職場や教育機関での緊急時の態勢を整備する.植込型VAD 患者については自動車や自転車の運転は禁止とする. 5.3.5 終末期管理77) 重度な脳障害を含む諸臓器不全などで,治療の継続が困難な終末期に陥った場合は,本人・家族・介護者に対する十分なインフォームドコンセントを行い,多職種チームによる合議のうえ,VAD の駆動中止を含めた治療方針を決定する. 表10 INTERMACS/J-MACS における心不全重症度のプロファイル分類 レベルINTERMACS J-MACS VAD 適応決定までの猶予 1 Critical cardiogenic shock 重度の心原性ショック 数時間 2 Progressive decline 進行性の衰弱 数日 3 Stable but inotrope dependent 安定した強心薬依存 数週 4 Resting symptoms 安静時症状 数ヵ月 5 Exertion intolerant 運動不耐容 6 Exertion limited 軽労作可能状態 7 Advanced NYHA III 安定状態 (日本循環器学会,日本心不全学会,2021 48),Stevenson LW, et al. 2009 75)を参考に作表)