p.108 抽出テキスト
移植実施年:1992 ~2017 年 N=2,829 生存率100 75 50 25 0 移植後年数 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 (%) 図37 成人心肺同時移植後の生存曲線(International Society for Heart and Lung Transplantation (ISHLT). 2019 7)より) かし,移植肺は解剖学的に神経もリンパ系も遮断されているため,心肺移植は,心臓のみ移植より,高頻度かつ重症の感染症を起こしやすく,特に肺感染症に罹患しやすい.遠隔期に閉塞性細気管支炎をきたすと肺感染症の危険性がさらに高まるため,留意が必要である. 5 臨床成績と日本の現状 成人における心肺同時移植後の治療成績は,2016 年のISHLT による発表において,2004 ~2014 年における生 存率は1 年で63%,5 年で45% で600),2013 ~2023 年においては,それぞれ84%,60% と改善している597).また2019 年のISHLT の発表では,小児を含め,2016 年の報告からより長期のデータが提示されている(図37,38, 39) 7). 日本においては,心肺同時移植はこれまで3 例に実施されている.心肺同時移植の適応となる患者数は限定されているものの,ほかに根本的な代替治療がない現代においては,心肺同時移植は重要な治療の選択肢である.DCD からの臓器提供技術が進化することで,心肺同時移植を必要とする患者に対する移植の機会が増える可能性が高まると 移植実施年:1992 ~2017 年 生存率100 75 50 25 0 移植後年数 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 1992 ~2001 年 vs. 2002 ~2009 年:p=0.031 1992 ~2001 年 vs. 2010 ~2016,2017 年:p=0.025 2002 ~2009 年 vs. 2010 ~2016,2017 年:p=0.691 1992 ~2001 年(N=1619) 2002 ~2009 年(N=743) 2010 ~2016,2017 年(N=467) (%) 図38 成人心肺同時移植の時代別生存曲線(International Society for Heart and Lung Transplantation (ISHLT). 2019 7)より)