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p.100 抽出テキスト

2治療抵抗性の致死性不整脈. 3低体心室駆出率 < 30%. 4高度房室弁逆流(外科的修復が困難なもの).

* ただし,高肺血管抵抗(PVRI ≧9 Wood 単位・m 2),

肺動脈・肺静脈低形成などを伴っている場合は,心臓移植の適応ではなく,心肺移植の適応である.

2.4.7 Fontan 手術後

Fontan 手術後,急性期から遠隔期にかけて,薬物治療,アブレーション,外科治療など非薬物治療を行っても以下の条件のいずれかを満たす場合が適応となる. 1内科的治療抵抗性の心不全(特にカテコラミン持続点滴を要する場合). 2薬物,アブレーション,外科治療(Maze 手術など)に抵抗性の致死性不整脈. 3高度房室弁逆流. 4チアノーゼが著明な肺動静脈瘻合併例. 5難治性PLE. 6高度左室流出路狭窄(外科的修復のできないもの).

* 病期が進行し,肝硬変などの不可逆性の心外合併症

をきたした場合は適応とならない.

2.4.8 心臓腫瘍

横紋筋腫,線維腫などが心臓に広範囲または多発性にあり,かつ心機能の低下または血流障害を生じており,心臓を摘出しない限り根治性がなく,心臓以外に腫瘍がない場合が適応となる.

2.4.9 川崎病

虚血性心筋症に陥り,薬物治療,冠動脈バイパス術,経皮的冠動脈形成術を行っても改善が見込めない重症心不全に至った場合,または治療抵抗性の致死性不整脈を認める場合が適応となる.

2.5 適応除外条件

下記の条件を1 つでも満たす場合には心臓移植の適応とならない. 1高度の肝腎機能障害. 2高度精神神経障害(精神発達遅帯が強く,家族の協力があっても服薬管理が困難な場合を含む). 3全身性感染症. 4高肺血管抵抗(PVRI >9 Wood 単位・m 2)(心臓移植手術に耐術しないため,心肺移植の適応).

* 小児例では成長に伴い循環血液量が大きく変化するため,成人のように肺血管抵抗ではなく,体格を考慮

して体表面積で補正したPVRI で肺血管抵抗を検討する. * 酸素吸入(100%),NO 吸入(最大40 ~80 ppm)な

どを行い,PVRI が9 Wood 単位・m 2 未満またはTPG が15 mmHg 未満は,肺血管抵抗は可逆的であると判断でき,心臓移植の適応である. * 長期の強心薬治療,長期の肺血管拡張薬使用,

LVAD 装着により,PVRI が上記基準より低下した場合には,心臓移植の適応となる. 5高度肺動脈低形成・肺静脈狭窄

* 心臓移植時に修復可能な肺動脈狭窄,総肺静脈還流

異常・部分肺静脈還流異常は心臓移植の適応となるが,外科的修復が不可能な肺血管の異常例は心肺移植の適応となる. * これまでの海外の報告から,無脾症,多脾症は,移植

後の予後に差がないため適応とされている.

2.6 適応を判断するうえで慎重を要する条件

以下のような症例では,心臓移植後改善が見込めるかを慎重に判定し適応を判断する. 1高度な大動脈– 肺動脈,および大静脈– 心房側副血行路を認めるもの. 2肺静脈狭窄・肺動脈狭窄を認めるもの. 3複数の手術歴のあるもの. 4高度の肺動静脈瘻や難治性PLE を伴うもの.

3 機械的循環補助

成人に比し,小児の場合は初回の心不全入院時から重症な心原性ショックを呈し,内科的治療が奏功せず在院のままECMO を経て,あるいは初回からVAD 装着を要し,心移植を待機するケースが多い560).VAD 治療は小児VAD装着実施認定を取得している14 施設において可能であり,その適応やデバイスの空き状況は,日本小児循環器学会が設置する「小児重症心不全相談窓口」561)への相談で24 時間以内に把握できる.

移植適応を取得し,待機リストに登録されてから実際の移植までの期間が長いわが国では,ECMO 補助からの心臓移植はこれまでのところ非現実的であり,薬物治療に抵抗性な末期的心不全はVAD 治療の適応となる.VAD 治