p.62 抽出テキスト
症例群が該当する. <管理指導> 管理指導区分は「E可」である. 6.2.3 冠動脈拡張・瘤の残存群 重症度分類IV群 : 発症30 病日以降においても拡大以上の瘤形成を残した症例で,その病変が残存しているが狭窄性病変を合併しない症例群が該当する. 1 Zスコア分類(2.5 ≦Z<5),実測値3 mm以上4 mm未 満2 Zスコア分類(5 ≦Z<10),実測値4 mm以上8 mm未 満3 Zスコア分類(10 ≦Z),実測値8 mm以上<管理指導> 巨大瘤を合併しない1,2の症例群は,管理指導区分「E可」とする.巨大瘤が残存する3の症例群は,「D」または「E禁」で,原則として運動制限が必要である.なお,抗血小板薬および抗凝固薬を2剤以上処方されている症例では,他者と接触の多い競技(コンタクトスポーツ)を禁止とする. 6.2.4 冠動脈狭窄性病変群 重症度分類V群: 冠動脈造影検査で冠動脈に狭窄性病変を認める症例群である.長期経過観察については内科に引き継ぐ. a. 狭窄性病変(+),心筋虚血の所見(-)の症例 重症度分類V(a)群: 諸検査において虚血所見を認めない症例である. <管理指導> 巨大瘤(-)は管理指導区分「E禁」,巨大瘤が残存している場合には,基本的には運動部活動に参加しないこととする.巨大瘤が残存する場合の管理指導区分は「D」とするが,発症1年以降で変化がない場合は「E禁」もありうる. b. 狭窄性病変(+),心筋虚血の所見(+)の症例 重症度分類V(b)群: 諸検査において明らかな虚血所見を有する症例である. <管理指導> 運動制限が必要であり,運動部活動は禁止とする.運動負荷検査の評価,心筋虚血の評価などにより,管理指導区分「A」~「D」の判断をする. 表20 心エコー法または血管造影による川崎病CAL の重症度分類 a. 急性期~発症1ヵ月までのCAL Zスコアを用いた評価を原則とし, • 小瘤(sAN) +2.5~+5未満• 中等瘤(mAN) +5.0~+10.0未満• 巨大瘤(gAN) +10.0以上と定義する.注1)Zスコアによる評価が困難で,内径の絶対値による評価を行う場合,5歳未満においては• 小瘤 3 mm≦内径<4 mm • 中等瘤 4 mm≦内径<8 mm • 巨大瘤 8 mm≦内径とする.5歳以上においてはZスコアによる評価を推奨する(絶対値で定義すると過大評価となる). • 巨大瘤の絶対値による定義は,5歳以上でも内径8 mm以上とする.注2) 経過中に瘤の定義を満たした場合でも,発症1ヵ月の時点で瘤の定義を満たさない場合は一過性 拡大とする. b. 1ヵ月以降の経過によるCALの 変化による重症度分類心エコー検査,ならびに選択的冠動脈造影検査などで得られた所見に基づいて,以下の5群に分類する. I.拡大性変化がなかった群:急性期を含め,冠動脈の拡大性変化を認めない症例. II. 急性期の一過性拡大群: 発症1ヵ月までに正常化する軽度の一過性拡大を認めた症例. III. 退縮群: 発症1ヵ月においても拡大以上の瘤形成を残した症例で,その後経過観察中に両側冠 動脈所見が完全に正常化し,かつV群に該当しない症例. IV. 冠動脈瘤の残存群: 冠動脈造影検査で,片側もしくは両側の冠動脈瘤を認めるが,V群に該当しない症例. V. 冠動脈狭窄性病変群: 冠動脈造影検査で冠動脈に狭窄性病変を認める症例. (a)虚血所見のない群: 諸検査において虚血所見を認めない症例. (b)虚血所見を有する群: 諸検査において明らかな虚血所見を有する症例. 参考条項・ 発症1ヵ月以降の冠動脈瘤の大きさの定義は,a欄での急性期の定義に準じる.・ AHAステートメント209)で,′dilation only′として分類されるZスコア+2.0以上+2.5未満については, 長期経過における意義を認めないため,この表では取り上げなかった.・ 中等度以上の弁膜障害,心不全,重症不整脈などを有する症例については,各重症度分類に付記する. (日本循環器学会, 日本心臓血管外科学会.2020 211)より)