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p.57 抽出テキスト

複数の論文でそれぞれの所見の陽性率が報告されている(表18)

178, 179, 185-189).とくにV1誘導のrsR′パターンと左側胸部誘導のT波異常(V4 の陰性T波もしくはT波非連続性: V1,2 よりもV3,4誘導のほうがT波の陰性が強い.なお,V4誘導の孤立性陰性T波もこれに含まれる)は特異度が高く,それぞれ単独で抽出すべき所見と考える.日本小児循環器学会による「学校心臓検診2次検診対象者抽出のガイドライン

―1次検診の心電図所見から―(2019年改訂)」の発表に伴い,ASD抽出に関わる基準も一部改訂が行われた.V1誘導のrsR′パターンにはS波が小さく二峰性のR波として描出されないケースがあるため,「V1R上行脚にノッチかスラーがあるもの」が追記された(表19) 4).

ただし,治療適応のASD患者の約20%では,V1誘導で

表18 治療適応の心房中隔欠損症における心電図所見の陽性率

症例数年齢RBBB V1 rsR′ RAD IT/ T波非連続TV4- CR II, III, aVF

のいずれかCR II

のみ

Schiller(2013) 119 0~18y 36%中村(2013) 59 0~27y 73% 49% 68% 19% 69% Somura(2015) 100 6m ~17y 73% 38% 45% Geggle(2017) 310 0~30y 91% 26%森藤(2018) 124 3m ~17y 39% 39% 65% 19%鉾碕(2019) 353 6~17y 88% 69% 30% 44% 54% 81% 56% Yodoya(2024) 116 5~12y 77% 60% 14% 45% 45% 53% RBBB:incomplete right bundle branch block, RAD:right axis deviation, IT:isolated negative T, CR:crochetage pattern (Yodoya N, et al. 2024

178),鉾碕竜範ほか.2019 179),Schiller O, et al. 2013 185),中村太地ほか.2013 186),Somura J, et al. 2015 187),Geggele  RK, et al. 2017 188),森藤祐次ほか.2018

189)をもとに作表)

表19 学校心臓検診2 次検診対象者抽出のガイドラインで改訂された,心房中隔欠損症を示唆する抽出基準V.T波(P.16参照)

抽出区分コードNo.所見内容

A 5-1-1 T波陰性または二相性で,陰性部≧0.5 mV[I,II,aVL(R≧0.5 mV),aVF(QRSが主として上向き),V3~V6のいずれか](小学低学年の胸部誘導は,V4~V6のいずれか)

5-2-1 T波陰性または二相性で,0.5 mV>陰性部≧0.1 mV[I,II,aVL(R≧0.5 mV), aVF(QRSが主として上向き),V4~V6 のいずれか](小学低学年のV4 での0.4 mV>陰性部≧0.1 mVはB群)

VII.心室内伝導3.不完全右脚ブロック(P.18参照)

抽出区分コードNo.所見内容

A 7-3-1不完全右脚ブロック: 7-3-0があり,かつR′ V1≧SV1(中学・高校)

7-3-3不完全右脚ブロック: 7-3-2があり,かつR′ V1≧SV1(小学低学年)

B 7-3-0不完全右脚ブロック: QRS幅<0.12秒,かつR′>R′ (V1またはV2),またはV1 R上行脚にノッチかスラーがあるもの(中学・高校)

7-3-2不完全右脚ブロック: QRS幅<0.10秒,かつR′>R(V1またはV2),またはV1 R上行脚にノッチかスラーがあるもの(小学低学年)

(日本小児循環器学会 2019 4)より) ★単独で抽出を考慮するV1誘導の不完全右脚ブロック(rsR'パターン)

s < R' S>R'上行脚にノッチ/スラー