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り132),ほかの修飾遺伝子の関連133)や炎症・線維化など後天的要因・環境要因の関与も考えられる.SCN5A変異はQT延長症候群3型(LQT3型),洞不全症候群,進行性心臓伝導障害などの表現型を呈することがあり,Naチャネル病としても知られる134). 2.4.2 1次検診抽出基準 失神の既往や突然死の家族歴に注意する.ブルガダ症候群の1次検診抽出基準の推奨とエビデンスレベルを推奨表9にまとめた. 2.4.3 2次以降の検診で必要な診察・検査項目 ブルガダ症候群において,詳細な家族歴聴取は重要である.前述のようにSCN5A変異に伴うオーバーラップ症候群の場合があるため,ブルガダ症候群,心室不整脈,突然死のみならず,LQTS,徐脈性不整脈,ペースメーカ治療を含めた家族歴を聴取する.発症頻度の男女差を考慮すると,性別の確認も重要である. 通常の12誘導心電図に加え,高位肋間での記録も追加する.ホルター心電図(できれば12誘導ホルター心電図),運動負荷心電図検査135)を行う.サドルバック型で原因不明の失神,心臓突然死の家族歴などで積極的に診断やリスク評価をしたい場合にI群Naチャネル遮断薬(ピルシカイニド,フレカイニド,プロカインアミドなど)を用いた薬物負荷心電図を検討する.臨床的にブルガダ症候群と診断された場合に,SCN5Aに対する遺伝学的検査が推奨されて いる97).ブルガダ症候群の2次以降の検診で必要な診察・検査項目に関する推奨とエビデンスレベルを推奨表10にまとめた. 2.4.4 2次以降の検診で専門医紹介を必要とする所見 ブルガダ症候群と診断された場合には,専門医に紹介する.また,心電図所見では「疑い」であっても,失神の既往や突然死の家族歴(とくに若年者)がある場合は,専門医に紹介する. 2.4.5 管理指導区分の条件と観察間隔 ブルガダ症候群の管理指導区分の条件と観察間隔に関する推奨とエビデンスレベルを推奨表11にまとめた. 2.5 家族性徐脈症候群 2.5.1 概念 加齢性変化や二次的要因(自己免疫疾患,動脈硬化性疾患など)を主因としない,家族性または若年発症の徐脈性不整脈疾患である.病的な洞性徐脈,心拍応答不良,洞不全症候群,房室ブロックおよび心房細動/心房粗動などを合併する徐脈頻脈症候群が含まれる. 本疾患の原因遺伝子としては,SCN5A,核膜の裏打ち 表17 ブルガダ症候群の診断基準 ブルガダ症候群の診断基準自然発生またはI群抗不整脈薬などによる薬物負荷試験,発熱などで発生するタイプ1 のブルガダ心電図(正常肋間または高位肋間記録). (Priori SG, et al. 2013 17)をもとに作表) 推奨表9ブルガダ症候群の1 次検診抽出基準に関する推奨とエビデンスレベル 1 次検診抽出基準抽出区分*推奨クラスエビデンス レベル ブルガダ型ST-T 異常(コブド型)(タイプ1) A I Cブルガダ型ST-T 異常(サドルバック型)(タイプ2) A IIa Cブルガダ様ST-T 異常(タイプ3) B ** IIb C *p.12, 16参照(第1章表6および表7 IV-2「ST上昇の抽出基準」) **突然死やブルガダ症候群の家族歴がある場合は積極的に抽出する.推奨表10 ブルガダ症候群の2 次以降の検診で必要な診 察・検査項目に関する推奨とエビデンスレベル 推奨クラスエビデンス レベル 高位肋間の前胸部誘導心電図検査を行う. I Cブルガダ症候群と診断された場合にSCN5A に対する遺伝学的検査を行う *. I C 運動負荷心電図を考慮する. IIa Cサドルバック型(非タイプ1)で原因不明の失神,突然死の家族歴などで積極的に診断やリスク評価をしたい場合にNaチャネル遮断薬負荷心電図を考慮する. IIa C ホルター心電図を考慮してもよい. IIb Cコブド型(タイプ1)に対するNa チャネル遮断薬負荷心電図検査は行うべきではない. III Harm C *2024年10月時点で日本において遺伝学的検査は保険未収載である.