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p.30 抽出テキスト

で異なっているのが実情である.2013年に行われた2回目の大規模実態調査「学校生活における健康管理に関する調査」(文部科学省・日本学校保健会)においては,学校心臓検診についても報告がなされた34).これ以降,学校心臓検診に対する全国的な大規模な調査は行われていない.

5.1 「2013年学校生活における健康管理に

関する調査」

上記の2013年の調査の対象は,全国の都道府県・市町村教育委員会および全国の公立小学校・中学校・高校・中等教育学校であった.回答率は,都道府県教育委員会が98%,市区町村教育委員会76%,学校調査では小学校82%,中学校81%, 高校85%,中等教育学校93%と,いずれも高率であった.

5.1.1 1次検診

1次検診で心電図を判読したおもな医師が小児科医である割合は,小学校,中学校,高校ともおよそ30%であった.都道府県別の割合は10~90%と,地域によるばらつきが大きくみられた.

1次検診で実施された心電図以外の検査項目は,心臓検診調査票が91%,校医の聴診79%,心音図25%であった. 12誘導心電図の実施は60%ほどであり,それ以外の40%

では省略4誘導心電図が施行されていた.12誘導心電図が実施されている割合を都道府県別にみると,地域によって大きな差があった.学校心臓検診で発見される重要な疾患のなかには,心房中隔欠損症や遺伝性不整脈,心筋症35)など,省略4誘導心電図では情報量が足りず要精検の判断が困難な疾患がいくつかある.2013年の調査結果もふまえ,「2016年版学校心臓検診のガイドライン」では,1次検診における心電図は12誘導心電図を用いるほうが望ましいと推奨された.

5.1.2 2次検診以降

2次検診以降の精密検査が必要となる要精検者の割合は,全体で3.3%(小学校3.0%,中学校3.6%,高校3.4%),精密検査により要管理とされた者の割合は全体で0.99% (小学校0.9%,中学校1.0%,高校1.0%)であった.しかし,要精検・要管理者の割合を都道府県別に集計するとばらつきが大きく,要精検者数は小学校が1.5~6.7%,中学校が1.1~10%,高校が0.7~9.2%,要管理者は小学校が0.3~2%,中学校が0.3~2.9%,高校が0.3~2.7%であった.12誘導心電図施行率が3割未満の地域では,施行率が7割以上の地域と比較すると,有意に要精検の割合が高かった(図9) 5).また,「精密検査が必要となった生徒の検

図8心原性・目撃あり院外心停止(OHCA)の転帰(消防庁. 2023 33)より作図)

(%) 14.0 12.0

10.0 8.0

6.0 4.0

2.0 0.0 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022

1ヵ月後生存率1ヵ月後社会復帰率(年)