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p.25 抽出テキスト

これらの結果より,NYHA 心機能分類II 以上の心不全患者のうち,120 ms ≦QRS 幅<150 ms のmidrange QRS かつLBBB が認められる症例におけるCRT植込みは,女性で推奨クラスI,男性で推奨クラスIIa とした(表9).

7.2.2 120 ms ≦QRS 幅<150 ms かつ非LBBB に 対する適応

非LBBB でmid-range QRS の症例におけるCRT の有効性を示す臨床研究は,いまだ限定的である.非LBBB (右脚ブロックが22.2%,心室内伝導障害が77.8%)かつQRS ≧120 ms を有する心不全患者(LVEF <35% でNYHA 心機能分類II 以上)99 人の観察研究においては, 13 ヵ月の観察期間でCRT がLVEF を4% 改善させた235).その後,NYHA 心機能分類II の症例を多く登録した2 つ

の大規模RCT(MADIT-CRT,RAFT)において非LBBB症例に関するサブ解析が行われ136, 137),いずれもCRT の有用性を示せなかった.

上記の結果から,非LBBB でmid-range QRS(120 ms ≦QRS 幅<150 ms)の症例におけるCRT の推奨クラスは,「不整脈非薬物治療ガイドライン(2018 年改訂版)」

5)か

らの変更はなく,NYHA 心機能分類III 以上ではLVEF ≦ 35% を,同分類II 以上ではLVEF ≦30% を条件に推奨クラスIIb の推奨とした.

ただし,120 ms ≦QRS 幅<130 ms に対するCRT の有効性に関してはガイドラインにより相違がある93, 146, 218, 219)ため,症例ごとに慎重に適応を検討する必要がある.

第2章 カテーテルアブレーション

1 肺静脈隔離術以外の 心房細動カテーテルアブレーショ ン手技(表11)

心房細動に対するカテーテルアブレーションにおいて,標準術式である肺静脈隔離のみでは洞調律維持効果が得られない症例が,特に持続性心房細動においてよく観察される.肺静脈隔離に加えて,非肺静脈領域を対象とする追加焼灼の手法(beyond PVI)がさまざまに提唱されており,洞調律維持への有効性を検討したRCT が多数行われてい

る.本フォーカスアップデートでも更新を行う.

1.1 追加焼灼の実施についての議論

STAR-AF II は,持続性心房細動に対するカテーテルアブレーションについて,肺静脈隔離に左房線状焼灼(左房天蓋部ライン,僧帽弁輪峡部ライン),または心房細動中の複雑性分裂心房電位(CFAE)焼灼を追加することの有効性を検証した試験である236).大方の予想に反し,追加通

表10 mid-range QRS に対するCRT 植込みの推奨(洞調律の場合)

推奨クラスエビデンスレベルQRS の形態LVEF(%) QRS 幅(ms) NYHA 心機能分類その他

I A LBBB ≦35 120 ~149 II ~IV女性IIa B-R LBBB ≦35 120 ~149 II ~IV IIb B-NR非LBBB ≦35 120 ~149 III ~IV IIb B-R非LBBB ≦30 120 ~149 II