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p.78 抽出テキスト

日中に過度の眠気を引き起こし,交通事故などに関与することで知られる睡眠時無呼吸などの睡眠呼吸障害は,心臓・血管系の障害である循環器疾患との関連が強く,その原因となる可能性や循環器疾患の悪化に関与する可能性があるため,循環器領域の診療に携わる多くの医師が睡眠呼吸障害の診療も行っています.本ガイドラインは,睡眠呼吸障害に関して,とくに循環器疾患に関連する部分に焦点を当て診療指針を記述しております.循環器疾患やそのリスクを有する患者さんにおかれましては,このような睡眠呼吸障害との密接な関係性に関してご存じでない方もまだまだ多く,普及・啓発が必要です.とくに循環器疾患を有する患者さんでは,日中の過度の眠気など睡眠呼吸障害に典型的な自覚症状に乏しい方も多く,ご家族から睡眠中のいびきや無呼吸を指摘されて初めて認識することが少なくありません.したがいまして,睡眠呼吸障害の検査や治療に関して,患者さん自身のみならず,そのご家族にも,病気のことをよく知っていただく必要があると考え,今回の改訂版から本章を設けました.循環器領域における睡眠呼吸障害の診断と治療に関する基本的情報を下記にお示しいたします.

1.	睡眠呼吸障害は睡眠中に呼吸が一過性に止まる/ 弱くなることで睡眠を妨げるだけでなく,全身に影響を与えます. 2.	循環器疾患を有する患者さんにとくに多い疾患で,循環器疾患の発症や悪化に関与します.

3 睡眠呼吸障害への有効な治療によって,症状の改善のみならず循環器疾患の安定化につな

がる可能性があります.

4 日中の眠気などの自覚症状がはっきりしない場合が多いため,いびきや無呼吸の指摘を受

けたことがある方や,循環器疾患の患者さんでは,自覚症状がない場合でも検査を受ける

ことをお勧めします. 5.	循環器疾患でかかりつけの医療機関でも検査や治療を受けられることがあります.

本章を通じて,睡眠呼吸障害と循環器疾患の関連が広く市民の皆様に認知され,それにより患者さんやご家族の生活の質(QOL)の向上につながることを願っております.

第3章 市民・患者への情報提供