p.17 抽出テキスト
閉塞性と中枢性のどちらが優位なのかを正確に評価できる. iii. 覚醒反応指数(ArI) 呼吸イベントとの関連を問わず,覚醒反応の総数をTSTで割ったものをArI とよぶ.睡眠を分断し,睡眠構築を悪化させることにつながるという意味で,睡眠の質を示唆する指標である.OSA 患者における覚醒反応は,呼吸イベントに伴うものが多いため,AHI と近い数値になるが,呼吸イベントと関係のない覚醒反応が頻回である場合には,別の理由で睡眠の質が低下している可能性もある.また,通常は年齢とともに増加する傾向がある. iv.呼吸努力関連覚醒反応(RERA) 無呼吸,低呼吸いずれの基準も満たさないものの,気流制限により覚醒反応が引き起こされるものをRERA とよぶ が,AASM マニュアルでも報告すべきパラメータの推奨となっておらず,わが国ではPSG のレポートに含まれないことも実際には多い. 2.2.4 機器選択の指針 わが国の診療報酬制度の要件によれば,簡易モニター(携帯用装置)は「睡眠呼吸障害が強く疑われる患者に対して,睡眠時無呼吸症候群の診断のために用いる」ものとされる.しかし,米国がOCST を採用した経緯を踏まえて日本睡眠学会から出された声明でも強調されているとおり,非常に重症な典型例を除けば診断のためにはPSG が必要であり,簡易モニターはスクリーニングの位置づけである. 図4 PSG 記録1 眼電図(EOG):左右の目の外側に電極を装着し,眼球運動を測定する. 2 いびき音センサー3 オトガイ筋筋電図(EMG):下顎に電極を装着し,筋活動から睡眠段階を判定する. 4 脳波(EEG):F3,F4,C3,C4,O1,O2 を国際脳波学会の標準法(10/20 法)に従って装着し,基準電極(M1,M2)は左右の乳様突起に置く. 5 気流センサー:鼻圧センサー,口鼻温度センサーの両者を使用する.PAP タイトレーション時には温度センサーを使用せず,圧センサーをPAP 機器を通じた入力に変更する. 6 呼吸運動センサー:RIP ベルトのほか,肋間筋筋電図を使用する方法,呼吸努力を直接測定するために食道内圧を計測することもある. 7 心電図(ECG):修正第II 誘導を用いる.必要に応じて誘導を追加してもよい. 8 パルスオキシメータ9 下肢筋電図:両足の前脛骨筋に装着し,脚動を検出する.必要に応じて上肢やほかの筋電図を追加することもできる. 10 体位センサー ヒプノグラム 3 2 1 4 5 6 7 8 9 10総記録時間(TRT) 1 エポック(30 秒)