p.12 抽出テキスト
リーニングとマネジメントは,循環器疾患の一次・二次予防においても重要である. 2 診断 2.1 診断基準 2.1.1 成人のOSA に関するICSD 診断基準 ICSD-3 3)に定められている睡眠関連呼吸障害の下位分類にあたる,成人のOSA の診断基準は,次の【A とB】または【C】を満たす場合である.【A】1~4のうち最低1 つを満たす:1患者は眠気,非回復性の睡眠,疲労感,あるいは不眠の症状を訴える, 2患者は呼吸停止,喘ぎ,あるいは窒息感とともに目覚める.3ベッドパートナーや他の観察者が患者の睡眠中に習慣性いびき,呼吸の中断,あるいはその両方を報告する, 4患者が高血圧,気分障害,認知機能障害,冠動脈疾患,脳卒中,うっ血性心不全,心房細動,あるいは2 型糖尿病と診断されている.【B】PSG で1 時間あたり,あるいは検査施設外睡眠検査(OCST)で記録時間1 時間あたり,5 回以上の閉塞性優位な呼吸イベント(閉塞性あるいは混合性無呼吸,低呼吸や呼吸努力関連覚醒反応[RERA])が認められる場合.【C】PSG で睡眠1 時間あたり,あるいはOCST で記録時間1 時間あたり,15 回以上の閉塞性優位な呼吸イベント(無呼吸,低呼吸やRERA)が認められる場合. なお,OCST はPSG と比較して,1 時間あたりの閉塞性呼吸イベントを過小評価するのが一般的である.これは原則として,脳波により判定される実際の睡眠時間が, OCST ではしばしば記録されていないためである.呼吸イベント指数(REI)という用語を総睡眠時間ではなく,記録時間に基づいたイベントの頻度を表すために使用する.呼吸イベントについては,AASM マニュアル(2.3.1「AASMマニュアル」を参照のこと)の最新版に従って定義される. RERA と低呼吸イベントは睡眠からの覚醒反応に基づいており,OCST では脳波による覚醒反応を記録できないため,判定できない. ICSD-2 からの大きな変更点は,OCST による診断に言及したこと,合併症を有する場合にも5 回以上の呼吸イベントでOSA と診断するようになったことの2 点である.後述するが,米国におけるOCST はわが国における簡易モニターとは質の異なるものであることに注意が必要である. また,米国では無呼吸・低呼吸イベントが5 回以上であれば,症状がなくても合併症を有するのみで治療対象となり,呼吸イベントが15 回以上で条件なしで治療対象となる. わが国における成人のOSA の診断も,このICSD-3 の基準に準じて行うが,CPAP 治療の保険適用(PSG で無呼吸・低呼吸イベントが20 回以上,あるいは簡易モニターで40 回以上であり,かつ症状を伴うもの)は米国のものとは異なるため,注意が必要である. 2.1.2 CSA-CSR に関するICSD-3 診断基準 ICSD-3 3)に定められている睡眠関連呼吸障害の下位分類にあたるCSA-CSR の診断基準は,次の【A あるいはB】かつ【C】かつ【D】を満たす場合である.わが国における成人のCSA-CSR の診断も,この基準に準じて行う.【A】1~4のうち最低1 つが存在する:1眠気,2入眠や睡眠維持の困難,頻回の中途覚醒,あるいは非回復性の睡眠,3呼吸困難による覚醒,4いびき,5無呼吸の観察.【B】心房細動や粗動,うっ血性心不全,あるいは神経疾患が存在する.【C】PSG(診断検査あるいはPAP タイトレーション検査)で,次のすべてを満たす:1睡眠1 時間あたり5 回以上の中枢性無呼吸あるいは中枢性低呼吸が出現する(AASMマニュアルの最新版の定義による),2中枢性無呼吸と中枢性低呼吸の総数が無呼吸と低呼吸の総数のうち50% 以上を占める(該当しない場合にも,CSR はPSG の所見として報告できる),3換気パターンがCSR の基準を満たす(CSA-CSR の診断は,OSA の診断を除外するものではない).【D】その他の睡眠障害,薬物(オピオイドなど)や物質の使用では説明できない. 2.1.3 重症度分類 診断基準として規定されているものではないが,重症度分類は,AASM のガイドライン27)に基づいて,呼吸イベントの数により分類する(表6). 2.2 検査機器 2.2.1 検査機器のType 分類 米国では,表7 に示すように,AASM,米国胸部学会(American Thoracic Society: ATS),米国胸部疾患学会(American College of Chest Physician: ACCP)の合同指