p.44 抽出テキスト
INOCAの診断におけるCFR,IMR計測など侵襲的診断の結果をその後の治療方針に反映させた場合の効果を,前向きランダム化にて検討したCorMicA 試験では,侵襲的診断を行うことにより,その後の狭心症症状,QOLの改善に寄与した11, 81).ただし,CorMicA試験は左冠動脈前下行枝を主体とした内容であり,今後さらなる研究が必要である. 中等度狭窄に対しFFR,CFR,IMRを計測した後ろ向き研究において,FFR虚血陰性症例をCFR,IMRにより層別化すると,CFR低値(CFR≦2.0)かつIMR高値(IMR ≧23)の群がもっとも予後不良であった427).CFR,IMRは冠動脈狭窄の機能的重症度FFRとは独立した予後予測因子であることが多く報告されている86, 428–430).表18 INOCA の診療における生理学的評価の推奨と エビデンスレベル 推奨クラスエビデンス レベル INOCA が疑われる場合,CFR,IMR 計測を用いた生理学的診断を考慮する11, 14, 81, 101, 102, 142, 143). IIa B INOCA 患者の予後予測に,CFR,IMRを考慮する86, 427–430). IIa B 図16 INOCA の侵襲的・包括的精査INOCAが疑われる症例における侵襲的診断手順 ステップ1 : 冠動脈造影 冠動脈病変の確認 参照→ 第3章 2. 冠攣縮薬物誘発試験 FFR ≦ 0.80 ↓見逃されている狭窄 びまん性病変誘発試験 陽性 + ↓冠攣縮性狭心症誘発試験 陽性 + ↓冠攣縮性狭心症と CMDの合併誘発試験 陰性 + ↓ CMD FFR > 0.80 CFR < 2.0 IMR ≧ 25誘発試験 陰性 + ↓心臓由来の可能性は低い ステップ2:ACh / Erg誘発試験 冠攣縮の評価ステップ2:冠循環生理学的評価(FFR/CFR/IMR) 冠微小循環の評価 FFR > 0.80 CFR ≧ 2.0 IMR<25 FFR > 0.80 CFR < 2.0 IMR ≧ 25 FFR > 0.80 CFR ≧ 2.0 IMR < 25