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p.42 抽出テキスト

など)を投与し最大充血とした状態で再度Tmnを計測する.熱希釈法により,

血流量F = 血管容積V / Tmnとなる.CFRは安静時血流量F-restと最大充血時血流量F-hyperemiaの比であるから,

CFR = F-hyperemia / F-rest =(血管容積V / Tmnhyperemia)/ (血管容積V / Tmn-rest)血管容積Vは一定であるから,

CFR = Tmn-rest / Tmn-hyperemiaで求めることができる.

5.2.2 Doppler法によるCFR計測:標準的検査法

0.014インチのガイドワイヤー先端に超音波トランスデューサを装備し,Doppler超音波法により冠血流速度を計測する.正確に血流速を計測するためには,狭窄や血管の屈曲の影響を受けないよう十分距離を置いて直線部分に留置し,超音波ビームの方向を血流方向にできる限り平行に設定する.計測部位の血管面積を一定にするために硝酸薬を投与し,良好な血流速プロファイルが得られていることを確認したうえで,安静時の時間平均血流速(timeaveraged peak velocity: APV)を計測する.その後,抵抗血管を最大に拡張する薬剤(アデノシン,ATP,塩酸パパベリン,ニコランジルなど)を投与し,最大充血とした状態で再度APVを計測する.計測部位の血管断面積が一定とすれば,流速の比が血流量の比を表すので,

CFR = 最大充血時 APV / 安静時 APVで求めることができる.

需要増加に応じて冠血流が増加する能力を表す.主には500 μ m以下の冠微小血管(前細動脈,細動脈,前毛細血管,毛細血管)がその調節を担っている.

CFRは心筋外血管と冠微小血管の両者の異常を表す指標であり,心筋外血管に有意狭窄がない場合には,冠微小循環の指標として用いることが可能である.しかし,冠動脈狭窄以外にも,心筋の状態,心(圧・容量)負荷の状態,計測時の血圧,心拍数など多くの影響を敏感に受けることから,その解釈には注意が必要である.

CFRの評価は,侵襲的検査法としては,Dopplerガイドワイヤーを用いる方法,温度センサー付きガイドワイヤーによる熱希釈法を用いる方法があり,非侵襲的検査法としては,経胸壁心エコー法,心筋シンチグラフィ,PETなどを用いる方法がある.INOCA検査でのCFRによるCMDの検出率に関しては,侵襲的検査法と非侵襲的検査法を用いた研究間では差は認めていない140).非侵襲的検査法の中では,PETによる研究において検出率が高いと報告されている.

5.2.1 熱希釈法によるCFR計測:標準的検査法

0.014インチのガイドワイヤーに圧センサーと温度センサーが装着されたものを用いることにより,FFRとともに熱希釈法を用いたCFRを計測することが可能である.室温の生食を冠動脈内に投与した際のガイディングカテーテル内の熱希釈曲線,ワイヤー先端付近の温度センサーによる熱希釈曲線からその伝播にかかる時間mean transit time (Tmn)を計測する.その後,抵抗血管を最大に拡張する薬剤(アデノシン,ATP,塩酸パパベリン,ニコランジル

図14 非侵襲的血管内皮機能検査FMD とRH-PAT での基準値(日本循環器学会,日本血管不全学会.2021 421) より改変)

正常境界域血管内皮機能障害

2.10 1.67

正常境界域血管内皮機能障害

7.0% 4.0% FMD値

FMD(血流依存性血管拡張反応)

RH-PAT(反応性充血末梢動脈トノメトリー法)

RHI(反応性充血指数)