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め,本ガイドラインには記載せず,今後の研究結果を待つこととする. 冠循環において乳酸摂取から産生に変われば虚血性心電図変化の代わりに虚血の証明となり10, 105, 222, 225),今後,冠微小血管攣縮の診断において冠静脈洞での乳酸測定が推奨されていくと思われる.近年,COVADISの国際基準10)に冠微小血管機能異常の証拠としてCFRの異常,冠微小血管抵抗の異常,冠動脈slow flow現象が示されている.CFRはDopplerガイドワイヤーを用いた測定手法105, 238)とプレッシャーワイヤーを用いた熱希釈による測定手法81, 239, 240)がある.CFRおよび冠微小血管抵抗81, 240, 241)については冠微小血管攣縮を示す証拠とはならない.また冠動脈slow flow現象を示すTIMI フレームカウント10, 222)も同様である. Dopplerガイドワイヤー105, 145, 242, 243)は,現時点では流通していないため使用できないが,アセチルコリンあるいはエルゴノビン誘発時に血流速度をリアルタイムに測定することにより誘発時の冠血流量を算出可能であり,その結果,冠微小血管攣縮を推定できる可能性がある105).ただし,冠微小血管攣縮を診断する薬物誘発時の冠血流量のカットオフ値はない. COVADISグループはアセチルコリン誘発の前に冠微小血管機能検査を行うプロトコールを提唱している81, 240).一方,「第3章5.生理学的評価」の項に詳細は譲るが,わが国ではアセチルコリン誘発前に冠血管機能に影響を与える薬剤の投与を控える手技が一般的である. FFR>0.80の冠血流制限がないことが前提81, 225, 233, 234),となる.冠微小血管の攣縮は造影で確認できないため235),絶対的な診断ではなく推定となる55, 222).わが国からの報告では,アセチルコリンだけでなくエルゴノビンによる冠攣縮の誘発も行われており157, 236),冠微小血管攣縮の診断についても両薬剤で診断可能である. 冠動脈機能異常を疑う患者にアセチルコリンまたはエルゴノビン誘発試験を行い,胸部症状が再現した際に一過性に虚血性心電図変化の出現を伴い,かつ,有意な心外膜冠動脈攣縮を伴わなかった場合に診断する10, 55, 237)(図9).ゆえに,1)胸部症状の再現がなかった場合,2)一過性の虚血性心電図変化の出現がなかった場合,3)有意な心外膜冠動脈攣縮が認められた場合,のいずれか1つがあると冠微小血管攣縮とは診断できない.有意な心外膜冠動脈攣縮が認められなくても,胸部症状または虚血性心電図変化のいずれかがなければ冠微小血管攣縮は否定的とする.有意な心外膜冠動脈攣縮が認められた場合は冠微小血管攣縮の診断は保留となり,冠攣縮性狭心症の診断基準に従う. 心外膜冠動脈攣縮に併存する冠微小血管攣縮の割合は高く,ニトログリセリンを投与して心外膜の冠動脈攣縮を抑制した状況でアセチルコリンを再投与することで併存する冠微小血管攣縮を診断できるとされている13).この報告は多施設共同研究であるものの95症例での検討であるた 図9冠微小血管攣縮の診断基準*心外膜冠動脈径で50%以上の狭窄を有する場合,誘発試験で陽性であっても冠微小血管攣縮と診断を確定できない. 心外膜または冠微小血管攣縮の関与が疑われる症候を有する患者* アセチルコリン/エルゴノビン誘発試験 胸部症状の再現否定的なし 虚血性心電図変化否定的なしあり 心外膜冠動脈攣縮(第3章 2. 冠攣縮薬物誘発試験を参照)診断保留ありあり 冠微小血管攣縮と診断 なし