p.17 抽出テキスト
れている112, 141, 147–152).冠攣縮性狭心症やCMDに器質的狭窄を合併すると,心筋虚血や予後を悪化させる14, 79, 91, 143, 147, 149, 150, 153–155). 2.4.2 診断法 冠攣縮およびCMDの診断に関しては,侵襲的な心臓カテーテル検査による包括的な冠動脈機能評価が日米欧のガイドライン6, 24, 137)やConsensus Document 101, 102)で推奨され,安全性46, 114, 156–161)と費用対効果162)も証明されているが,その方法に関しては統一されていない163).1回の心臓カ 2.4.1 INOCAと器質的冠動脈疾患 INOCAの定義上,50%以上の器質的狭窄(閉塞性冠動脈疾患)を有する患者は含まないが,2019年に発表されたESCの慢性冠症候群(CCS)に関するガイドラインでは, FFR 0.80以下などで定義される機能的狭窄でなければ,非閉塞性冠動脈疾患とみなして冠動脈機能異常の精査を考慮することもあると記載されている6).INOCAの定義上,閉塞性冠動脈疾患を有する患者は除外されるが,INOCA患者には種々の程度の冠動脈硬化症が存在することが知ら 表5 INOCA の分類と心筋虚血の機序 Endotype心筋虚血の機序 微小血管狭心症冠微小循環障害(CMD)冠攣縮性狭心症心外膜冠動脈の攣縮微小血管狭心症+冠攣縮性狭心症CMD+心外膜冠動脈の攣縮非心原性の胸痛症候群なし生理的/機能的虚血を生じない冠動脈疾患びまん性冠動脈硬化, 非閉塞性冠動脈疾患(Kunadian V, et al. 2020 101)より作表) 図6 INOCA を生じる冠動脈機能異常と冠微小循環障害の成因(Godo S, et al. 2021 134)を参考に作図) 血管収縮性の亢進 心外膜冠動脈 血管拡張不全構造的異常 冠微小血管抵抗の増大心外膜冠動脈の攣縮 INOCA冠微小循環障害(CMD) 冠微小血管の攣縮 小動脈 細動脈 微小循環 血管内皮依存性血管内皮非依存性