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p.11 抽出テキスト

では,喫煙歴が91%と高率であることが報告されている53).遺伝的要因として,内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS)遺伝子の多型の1つであるGlu298Asp変異と冠攣縮性狭心症との有意な関連が報告されているが64),同遺伝子多型と急性心筋梗塞との関連も指摘されている65, 66).また,アルデヒド脱水素酵素のスーパーファミリーの1つである2型アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)の遺伝子多型と冠攣縮性狭心症との関連67)やST上昇型心筋梗塞例におけるCK高値との関連が報告されている68).これらの知見から冠攣縮によるMINOCAの発症機序の1つに遺伝子多型

患の合併が多いという報告が散見される44, 48, 49, 51).人種差を検討した2つの報告では,MI-CADに比べてMINOCAでは黒色人種の割合が多かった44, 50).外的環境要因として,微小粒子状物質であるPM2.5や黄砂などの大気汚染物質が虚血性心疾患による死亡やMI-CADの危険因子であることが知られているが57–59),MINOCAにおいても大気汚染物質の短期曝露が危険因子であることが報告されている60, 61).また喫煙は冠攣縮の重要な危険因子としても広く認識されているが62, 63),わが国で行われた単施設の後ろ向き観察研究では,冠攣縮によるMINOCAを発症した患者

表3急性心筋梗塞におけるMINOCA の割合,MINOCA 患者における冠攣縮合併の割合と予後

著者発行年研究デザイン急性心筋梗塞におけるMINOCAの割合(%) MINOCA 患者における冠攣縮合併の割合(%)院内全死亡率(%)遠隔期全死亡率(%)

Pasupathy Sら43) 2015システマティックレビュー/メタ解析6(95%CI 5~7) 28 MINOCA : 1.1 (95%CI -0.1~2.2)

MI-CAD : 3.2 (95%CI 1.8~4.6) 12ヵ月後MINOCA : 3.5 (95%CI 2.2~4.7)

MI-CAD : 6.7 (95%CI 4.3~9.0)

Smilowitz NRら44) 2017多施設観察研究(ACTION

Registry-GWTG) 5.9 - MINOCA : 1.1 MI-CAD : 2.9 -

Lindahl Bら45) 2017多施設観察研究(SWEDEHEART

Registry) 8.0 - - -

Montone RAら46) 2018単施設観察研究- 30 - - Safdar Bら47) 2018多施設観察研究(VIRGO Study) 11.1 3.7 - - Choo EHら48) 2019多施設観察研究(KAMIR-NIH

Registry) 3.5 24 MINOCA : 2.8 MI-CAD : 3.5 24ヵ月後MINOCA : 9.1 MI-CAD : 8.8

Eggers KMら49) 2019多施設観察研究(TOTAL-AMI 研

究) 9.5 - -追跡期間中央値3.8年MINOCA : 12.1 MI-CAD : 14.9

Dreyer RPら50) 2020多施設観察研究(National

Cardiovascular Data Registry CathPCI Registry) 5.9 - MINOCA : 2.1 MI-CAD : 4.1 12ヵ月後MINOCA : 12.3 MI-CAD : 16.7

Ishii Mら51) 2020多施設観察研究(JROAD-DPC

データベース) 9.5(working diagnosis の場合は10.2 ) 11.7 MINOCA : 6.4 MI-CAD : 6.2 -

Pasupathy Sら52) 2021システマティックレビュー/メタ解析8.1(95%CI 6.3 ~9.9) - MINOCA: 0.7 (95%CI 0.3~1.2)

MI-CAD: 2.2 (95%CI 1.3~3.1) 12ヵ月後MINOCA : 3.3 (95%CI 2.5~4.1)

MI-CAD : 5.6 (95%CI 4.1~7.0)

Sueda Sら53) 2021単施設観察研究6.3 72.6 - -