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p.71 抽出テキスト

ンにおけるASCVDのリスク予測モデルにCAVIを追加することにより,ASCVD発症のIDIは有意に高く,NRIは有意ではないものの高い傾向を認めた.しかし,CADに限定した解析はなされていない.

さらに,わが国の多施設共同研究のCAVI-J 798)でも, CAVIの上昇は複合心血管イベント(心筋梗塞,脳卒中,心血管死亡を含む)の有意な危険因子であり,既知の危険因子からなる統計モデルにCAVIを追加することにより予測能が改善することを報告しているが,心筋梗塞に限定した予測能の検討はなされていない.

これらのarterial stiffnessの検査も比較的簡便で非侵襲的ではあるが,J-BAVEL研究796)およびJOMS研究797)の報告では古典的危険因子の集積の評価に米国人を対象としたリスクスコアが用いられていることや,久山町研究795)を除いてCADに限定した解析は行われていないことなどの限界があり,現時点ではCADの発症予測を目的とする検査として明確に推奨するほどのエビデンスレベルではないと言える.

血圧の影響を受けにくいarterial stiffnessの指標としてCAVIが開発されている.

久山町のコホート研究795)によると,baPWI 20%上昇あたりのハザード比(95%CI)は,心血管疾患全体の発症で1.31(1.11-1.54)であり,古典的危険因子からなる統計モデルにbaPWVを加えると,心血管疾患の発症予測能が向上した(c統計量,NRI).しかし,病型別の検討では, baPWI 20%上昇あたりのハザード比は,脳卒中発症では1.47(1.21-1.80)と有意であったが,CAD発症では1.10 (0.87-1.40)と有意ではなかった.

久山町研究を含む日本の疫学調査の成績を統合したJ-BAVEL研究796)によると,baPWV上昇は心血管疾患発症の有意な危険因子であった.さらに,フラミンガムリスクスコア(FRS) 789)にbaPWVを加えると,c統計量,NRI, IDIの有意な改善を認めた.しかし,CADに限定した解析はなされていない.

また,わが国の外来通院中の肥満患者を対象としたJOMS研究797)では,CAVIの上昇は動脈硬化性疾患(ASCVD)の有意な危険因子であった.AHAガイドライ