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や電子タバコ等,新型タバコ使用の増加が懸念されている776–778).若年者への防煙・禁煙教育により非喫煙者の喫煙開始割合は減少するが,喫煙者の禁煙割合は増加しない779). 表39 冠動脈疾患一次予防における小児への防煙教育の推奨とエビデンスレベル 推奨クラスエビデンス レベル 非喫煙者の喫煙開始割合を減少させるためには喫煙前の小児への早期防煙教育を考慮する. IIa B 5.7 その他の生活習慣(食事・運動・睡眠) 5.7.1 食事 小児期の食事は,年齢・性別・身体活動量を考慮して,適正なエネルギーと栄養素を摂取させ,脂質・単純糖質・ナトリウムが過剰にならないように,下記について注意する. 日本人の食事摂取基準 2020年版(食事摂取基準2020)の推定エネルギー必要量を参考にして,総エネルギー量を決め,たんぱく質,脂質,炭水化物の配分はそれぞれ20%, 20~30%,50~60%を目安とする780). 摂取する脂質の種類も重要で,主に獣肉に含まれる飽和脂肪(SFA)の過剰摂取はLDLコレステロールを上昇させ,植物の種子や青魚に含まれる多価不飽和脂肪酸(PUFA)の摂取は,LDLコレステロールを減少させる. 摂取するPUFAの種類によっても生体内での作用が異なり,n-6PUFAは炎症惹起性,n-3PUFAは炎症抑制性に作用する(肥満小児における,n3/n6と早期動脈硬化指標である総頸動脈stiffnessβとの間に負の相関が認められたという報告781)もある). 近年,わが国では,食の欧米化によって脂肪摂取量が増加しているため,食事摂取基準2020 には,3~17歳のSFAの目標量が追加された(男女とも3歳から14歳は10%以下,15~17歳は8%以下) 780). なお,和食はバリエーションに富み,低脂質・高繊維で,高塩分を改善できれば健康的な食事であると認められている.小児期からのCAD予防には,魚を主菜とし,野菜や海藻,大豆製品が豊富な和食が奨められる782). 心筋虚血に伴った突然死を引き起こすと考えられている.本疾患は初発症状が突然死のこともあり,イベント前の症状や運動負荷試験等で突然死のリスクを判定することが困難である.冠動脈の開口部がスリット状に狭い場合や,大動脈壁内走行の距離が長い場合などが突然死のリスクが高いと考えられている764). b. 学校心臓病検診における検出の限界765, 766) i. 心電図検診の限界 先天性冠動脈異常における安静時心電図は大多数が正常であり,現行の学校心臓病検診システムでは検出困難である. ii. 画像診断767, 768)(表38) スクリーニング検査として,経胸壁心エコー図検査が推奨される(推奨クラスI,エビデンスレベルB) 767, 768).心エコー図検査で評価が不十分な場合は冠動脈造影CTを考慮する(推奨クラスIIa,エビデンスレベルB) 767–769). 表38 冠動脈疾患予防における先天性冠動脈疾患診断に関する推奨とエビデンスレベル 推奨クラスエビデンス レベル スクリーニング検査として,経胸壁心エコー図検査が推奨される. I B心エコー図検査で評価が不十分な場合は冠動脈造影CT の使用を考慮する. IIa B 5.6 喫煙 小児への喫煙の影響は胎児期に始まる.妊婦の喫煙・受動喫煙では,ニコチンの血管収縮作用や一酸化炭素による低酸素等から胎児の発育が阻害され,出生体重の低下が将来の生活習慣病発症リスクを増大させる770, 771). 喫煙が小児期の血管に与える影響に関するエビデンス ・ 乳幼児,小児期の受動喫煙はHDLコレステロール の低下,頸動脈IMTの増大,血管内皮機能の低下を招き,より早期に動脈硬化を進展させる要因となる772, 773).・ 若年者では喫煙開始が早いほど短期間でニコチン依 存が形成され,喫煙本数や期間の増大によりCAD発症のリスクも増大する774, 775). CAD一次予防としての早期防煙教育の推奨を表39に示す.若年者の喫煙率は低下しているものの,加熱式タバコ