p.42 抽出テキスト
上,週3回以上(可能であれば毎日),または週150分以上実施することを目標とする493).また若年者や心肺機能が高い患者は,高強度(75分/週)でも同様の効果が得られる可能性がある22).さらに中等度以上の運動が不可能な場合でも,家事,職場での低強度の身体活動を行うことが,運動を全く行わないよりはCADを予防する効果が期待されるため,低強度の身体活動も推奨される22, 505, 506). 6.8 レジスタンス運動 レジスタンス運動については,研究間のバラツキが大きく,わが国におけるエビデンスは乏しく,具体的な実施方法は確立していないが,筋力や筋肉量が低下している高齢者の場合にはレジスタンス運動が体力・筋力の向上や動脈硬化性疾患の危険因子改善に有用である.最大1回反復負荷量(重りを1回は持ち上げられるが2回は持ち上げられない重量)の50~85%(平均70%程度)の重量で可能な最大反復回数(平均的には12回程度)の運動を,1~2分の休憩をはさみ,はじめは1種目1セットから開始し,徐々に増加させ5セット程度(平均的には3セット程度)行うことが多い.上半身・下半身の筋肉を含んだ6~7種目で,連続しない日程で週2~3回を目標とする493, 515). 図6運動強度と実際の生活活動・運動 運動生活活動 強度 不活動 1~1.5メッツ 3メッツ 4メッツ 6メッツ 8メッツ低強度 中強度 高強度 軽い筋力トレーニング:20分座位テレビを見る家事:10分 歩行:20分 自転車:15分 階段昇降:10分 重い荷物を運ぶ:7~8分 子供と遊ぶ:15分 オフィス仕事 速歩:15分 軽いジョギング:10分 ランニング:7~8分水泳:7~8分 エアロビクス:10分 ゴルフ:15分水中歩行:15分 表16 Borg 指数と自覚的運動強度(RPE)指数(Scale)自覚的運動強度RPE(Ratings of Perceived Exertion)運動強度 20もう限界100 19非常につらい(very very hard) 95 18 17かなりつらい(very hard) 85 16 15つらい(hard) 70 14 13 ややつらい(somewhat hard) 55(AT *に相当) 12 11楽である(fairly light) 40 10 9かなり楽である(very light) 20 8 7非常に楽である(very very light) 5 6 (日本循環器学会・日本糖尿病学会合同委員会 編.糖代謝異常者における循環 器病の診断・予防・治療に関するコンセンサスステートメント.p. 29,南江堂, 2020 515)より) *AT(Anaerobic Threshold):嫌気性代謝閾値有気的代謝に無気的代謝が加わる直前の酸素摂取量.AT以下の運動が有酸素運動と呼ばれ,ATを超える身体活動ではアシドーシスが進行するとともにカテコラミン分泌が亢進する.