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の日常生活での活動が含まれている.厚生労働省も身体活動=生活活動+運動と定義している494). 6.2 身体的不活動の疫学 国民健康・栄養調査(平成29年)によると,わが国では1日30分以上の運動を週2回以上実施し,1年以上継続している運動習慣がある成人は男性で35.9%,女性で28.6%であり,この10年間有意な増減はみられていない495).また,平均の歩数は男性6,846歩/日,女性5,868歩/日であり,年々減少傾向にあり,10年程度の間に500~1,000歩/日減少している495, 496).わが国は東アジアの中では最も運動習慣のない者の割合が多い497).厚生労働省は,健康づくりのための身体活動基準として,23メッツ・時/週(1日歩数として8,000~10,000歩に相当)を推奨しているが,半数以上の成人がその推奨を満たしていない494). 6.3 身体的不活動のリスク 運動習慣が不十分であることに加えて,日常生活における身体的不活動がCADの危険因子である.日本人において身体的不活動は喫煙,高血圧に次いで3番目の非感染性疾患死亡の危険因子でもある498).わが国では,身体的不活動はCADに対する人口寄与危険割合が10%と試算されており,不活動の成人がいなくなると10%のCADの減少が見込めると報告されている499). また身体活動の低下のみならず,座位時間(座位および臥位におけるエネルギー消費量が1.5 METs以下のすべての覚醒行動と定義)の増加はCADの危険因子である500). ム化解析では,飲酒量とCADリスクに有意な量反応関係が認められなかった一方で,脳卒中リスクは脳梗塞・脳出血ともに飲酒量と単調増加的な関連が報告されている487). 195ヵ国・地域のデータを統合した研究では,CADでは純アルコール換算約10 g/日以上からリスクが上昇したものの,CADを含むすべてのアルコール関連健康障害(全死亡および発がん488)を含む)は飲酒量ゼロが最もリスクが低く,飲酒量の増加とともに上昇した489). このように,多量飲酒はCADを含む循環器疾患の危険因子であること,少量摂取によるCADへの予防効果も明確でないこと,脳出血の増加やがん発症などの健康障害リスクを考慮すると,アルコールの摂取は従来の方針に準じて25 g/日以下39),あるいはできるだけ減らすことが望ましい. 食品選びのポイント 純アルコール換算量は,お酒の量(mL)×[アルコール度数(%)÷100]×0.8で計算する. (例)純アルコール換算25 gは次のようになる.ビールで大瓶1本 (633 mL)日本酒で1合強焼酎(アルコール25%)で0.7合(焼酎6:水4 として,湯割りや水割りで飲む場合)ワインで250 mL程度 6 運動・身体活動(表15) 6.1 運動・身体活動の有効性 「生活・職業上の活発な身体活動ないし規則的な身体活動は,CADの発症を予防し,死亡を減少させる」ことが多くの観察研究から明らかとなっている490–492).規則的な運動や身体活動が高血圧,糖尿病,肥満,脂質異常症などの危険因子を軽減しCADの発症ないし死亡を減少させることから,運動療法の有効性はCADの一次予防・二次予防において確立しているといえる219, 493).身体活動は介入可能な因子であり,すべての患者・対象者についてその運動・身体活動を評価し,定期的な運動と身体活動を増加させることを奨めるべきである.なおここでいう身体活動とは,エネルギー消費をきたす骨格筋の収縮を伴うあらゆる身体的な動きと定義され,運動のみならず仕事,移動など表15 冠動脈疾患一次予防における運動・身体活動の 推奨とエビデンスレベル 推奨クラスエビデンス レベル 冠動脈疾患予防のために,有酸素運動を中心に,中等度 *以上の強度を目標に,毎日30 分以上(少なくとも週に3 日)を行う. I B冠動脈疾患予防のために,運動しないときも,座ったままの状態はできるだけ避けることを考慮する. IIa C *中等度の目安は以下のとおり・通常のウォーキング(=歩行)に相当する運動強度・ メッツ(METs)(安静時代謝の何倍に相当するかを示す身体活動の単位)では,一般的に3メッツ(歩行)であるが,個々人の体力により異なる.・ 運動中の主観的運動強度としてBorg指数11~13(楽である~やや つらい)に相当.