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p.65 抽出テキスト

特に他のARVC/ACM を疑う所見がない場合には注意を要する.

SAECG から求めた心室レイトポテンシャル(LP)での評価は,12 誘導心電図のQRS 幅が110 ms 未満の場合に限る.心室LP の3 つの指標のうち1 つあれば小基準の基準となる.一方,12 誘導心電図では,CRBBB がない場合で,V1 ~V3 のいずれかの誘導でS 波の最下点からQRSの終末(R′を含む)までの終末伝播時間(TAD)が55 ms以上の場合に小基準の基準を満たす.

4.6.5 不整脈

LBBB 型,上方軸の非持続性・持続性VT はARVC/ ACM に関連する可能性が高く,大基準の基準となる(図29).一方,下方軸または不定軸のLBBB 型の非持続性・持続性VT は,流出路起源が想定され,特異性が低くなり小基準の基準となる.ARVC/ACM を疑う際の電気生理検査での心室性不整脈の誘発性については診断基準に含まれない.ARVC/ACM では,ホルター心電図において24時間で500 発以上のPVC が認められることが多く,小基準の基準となる.右室下壁からの期外収縮は右室流出路起源よりも特異性が高く,トレッドミル運動負荷試験や12 誘導ホルター心電図などでPVC のQRS 波形の評価は参考となる.

図29 LBBB +上方軸VT の心電図の実例A:心電図,B:心臓MRI,C:心エコー図VT は下壁誘導でQRS が陰性.ガドリニウム造影心臓MRI で右室前壁および心室中隔後壁側に遅延造影(LGE)像を認め(矢印),心エコー図でも右心室の拡大と壁運動低下を認める.

A B

C

図28 ARVC/ACM の心電図の実例不完全右脚ブロック(QRS 幅:110ms)のε波と陰性T 波を認める.矢印:ε波,*:陰性T 波

1 mV 1 秒

V1

V2

V3

V4

V5

V6