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p.34 抽出テキスト

場合は,睡眠時無呼吸の有無をチェックする必要がある.

最終的には,SSS の診断は,心電図検査にて,徐脈と症状との関連を直接証明することでなされる.心電図におけるSSS の分類は,古くからRubenstein の分類が用いられている361(図6). I 型(洞徐脈):50 拍/ 分以下の原因不明の持続性洞徐脈. II 型(洞停止および洞房ブロック):洞停止はPP 間隔が基

本調律のPP 間隔の150% 以上に突然延長した場合.洞房ブロックはPP 間隔が基本調律のPP 間隔の整数倍に延長した場合. III 型(徐脈頻脈症候群):頻脈は,心房細動が多いが心房

粗動や心房頻拍の場合もある.洞停止は夜間に認められることが多いため,日中の心電図記録では診断しがたく,長時間心電図記録が有用である.長時間心電図には,ホルター心電図,体外式イベントループレコーダ,植込み型ループレコーダ(ILR)があるが,繰り返す失神がある患者ではILR が有用である.患者の症状の頻度や状況に合わせて,適切な心電図検査を選択する. c.EPS

洞機能不全と失神症状との因果関係が確立していない場合,心臓電気生理学的検査(EPS)が考慮される370 が,イベントレコーダやILR の登場により,SSS の診断目的でEPS を施行する頻度は減っている.現在は,他の不整脈に対してカテーテル検査・治療の際に補助的に施行することが一般的である.

EPS は1洞機能不全の診断および重症度・タイプの評価,2最適なペースメーカ部位とペーシングモードの決定を目的として行われる.EPS による洞機能評価の指標には, 1洞結節回復時間,2洞房伝導時間,3洞結節有効不応期がある.このうち,今日もっとも多く用いられている検査法は心房頻回刺激にて行う洞結節自動能の評価であり139, 140,指標としては心房ペーシング後の洞調律回復までの時間を表す洞結節回復時間(SNRT)である.正常値は1500 ms 以内である.自己の基本調律の影響を考慮したSNRT として,修正洞結節回復時間(SNRT-基本洞周期,正常値は550 ms 以内)や基本洞周期で除したもの(SNRT/基本洞周期,正常値は150% 以内)がある.

1.2 房室ブロック

房室ブロック患者の診断に関する推奨とエビデンスレベルを表14 に示す.

1.2.1 定義

房室ブロックとは,心房から心室へ刺激が伝達される際に,刺激伝導系のいずれかの部位(房室結節,ヒス束,ヒ

ス- プルキンエ系)において,伝導の遅延または途絶が認められるもの,と定義される

6 1.2.2 分類

房室ブロックの心電図上の分類を示す. • 1 度房室ブロック(図8A):PR 間隔>0.2 秒(>0.3 秒

の場合,病的と判断する) • 2 度房室ブロック

1 ウェンケバッハ型房室ブロック(モビッツI 型)(図

8B):PR 間隔が漸次延長して房室ブロックが出現し,ブロック回復後のPR 間隔がブロック直前のPR 間隔よりも短縮する周期を繰り返す2 モビッツII型房室ブロック(図8C):PR 間隔の延長

表14 房室ブロックの診断に関する推奨とエビデンスレベル

推奨クラスエビデンス

レベル

房室ブロック患者において,詳細な病歴聴取と身体診察を行う. I C房室ブロックの原因となる睡眠呼吸障害の診断を行う. I BモビッツII 型2 度房室ブロック,2:1 房室ブロック,発作性房室ブロック,高度房室ブロック,完全房室ブロックが認められた場合は経胸壁心エコー図検査(TTE)を行う. I BモビッツII 型2 度房室ブロック,2:1 房室ブロック,発作性房室ブロック,高度房室ブロック,完全房室ブロックが認められ,浸潤性心筋症

*1,心内膜炎,ACHDなどが疑われた場合は,高度画像診断

*2

を考慮する. IIa C 1 度房室ブロック,ウェンケバッハ型2度房室ブロックが認められ,浸潤性心筋症

*1,心内膜炎,ACHD などが疑われる場合は,高度画像診断

*2 を考慮する. IIa C

1 度房室ブロック,ウェンケバッハ型2度房室ブロックが認められ,器質的心疾患が疑われる場合は,TTE を考慮する. IIa B 2:1 房室ブロックなど,ブロック部位が明らかにできない場合に,房室ブロック部位診断のために運動負荷心電図検査を考慮する. IIa C非侵襲的検査でブロック部位を明らかにできない場合に,房室ブロック部位診断のためにEPS を考慮してもよい. IIb C *1: 心アミロイドーシス,心サルコイドーシス,ヘモクロマトーシ

ス,ファブリー病など*2: MRI,心臓核医学検査,CT,TEE 検査など