p.33 抽出テキスト
既往歴,服用薬剤歴,家族歴など)は鑑別診断を行ううえで重要である.全身倦怠感・息切れは持続性徐脈が原因の場合が多く,めまい・失神の症状は洞房ブロックや洞停止の場合が多い.徐脈頻脈症候群では,頻拍による動悸が停止した後にめまい・失神の症状を訴えるのが特徴的である. SSS の合併症として塞栓があり,この塞栓による症状が初発であることもある.また,運動に関連した症状(失神,痙攣,眼前暗黒感,めまい,息切れ,易疲労感,心不全など)を認める場合は,運動負荷心電図検査を行い,運動時の心拍応答不全の有無を確認すべきである(図7).心拍応答反応は,一般に運動負荷試験の際の最大心拍数は「220 -年齢(拍/ 分)」とされ,年齢別予測最大心拍数の85%以上に到達できない場合は心拍応答不全とよばれる 369 b.併存する心疾患の有無のチェック 12 誘導心電図では,併存する心疾患や房室ブロック,脚ブロック,束枝ブロックの有無のチェックが可能であり,心エコーを加えて背景疾患を検索することは,突然死をきたす他の心疾患の鑑別に必要である.夜間の徐脈を認める 表13 SSS の診断に関する推奨とエビデンスレベル 推奨クラスエビデンス レベル SSS による症状が疑われるが,症状との因果関係が心電図で証明されていない場合に詳細な病歴聴取を行う. I B基礎心疾患除外のために12 誘導心電図,経胸壁心エコー図検査(TTE)などのスクリーニング検査を行う. I B発作の頻度に合わせて各種心電図検査を行う. I B症状が運動に関連していると考えられる場合に,運動負荷心電図を行うことを考慮する. IIa B夜間に著明な徐脈を認める場合に,睡眠時無呼吸検査を行うことを考慮する. IIa B失神などの症状を有する患者で,発作が心電図でとらえられない場合に,EPS を行うことを考慮してもよい. IIb C *:繰り返す失神例や心原性を疑う高リスク所見を有する失神例に保険適用図7 SSS の診断と治療のフローチャート 詳細な病歴聴取一過性(可逆的・生理的)洞不全の除外 推奨クラスI 12 誘導心電図・エコーなど画像スクリーニング異常あり基礎心疾患の診断治療 推奨クラスI 運動との関連性運動負荷心電図あり 各種心電図検査(発作の頻度に合わせて選択)・ホルター心電図・イベントレコーダ・ループレコーダ・ILR *推奨クラスIIa 睡眠時無呼吸検査 心電図で発作がとらえられない夜間イベント EPS 治療の必要性を判断 洞機能不全による症状が疑われるが,症状との因果関係が 心電図で証明されていない 推奨クラスI 推奨クラスIIa 推奨クラスIIb