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p.31 抽出テキスト

ツやレクリエーションスポーツを継続した患者の運動中の死亡例はなく,非致死性心ベントは1 人/ 650 人年341, 0 人/755 人年342 とまれであった.ß 遮断薬の服薬により,運動によるVT の発症率は低下している343.高リスク例や運動中に失神発作を起こした患者,特にLQT1 患者では,一般に「競技レベル」の運動は避ける8.水泳中の突然死との関連がLQT1 の特徴であるため344, 345,LQT1 では監視下での水泳に限定する

346 9.5.2 カテコラミン誘発多形性心室頻拍

中強度以上の運動やストレスで心室性不整脈が出現するため,強い運動制限とストレス回避が推奨される343, 347.原則として,カテコラミン誘発多形性心室頻拍(CPVT)患者では競技レベルの運動と高強度の余暇のスポーツは避ける.一方,専門家による十分な薬物療法と患者教育の管理下ではスポーツは許容できる346, 348.

9.5.3 不整脈原性右室心筋症/ 不整脈原性心筋症

運動中,特に強度な運動中の突然死リスクが高い349.デスモゾーム蛋白の遺伝子異常がなくてもアスリートを長期間続けると,不整脈原性右室心筋症(ARVC)/ 不整脈原性心筋症(ACM)様の変化がもたらされる350.ARVC/ACM患者の一次予防コホート研究では,高強度の運動習慣が致死性不整脈の発症と関連し,特に週2.5 時間を超えると顕著であった351.植込み型除細動器(ICD)植込み後のARVC/ACM 129 人を対象に,診断後5 年間の運動状況の変化とICD 作動との関連を検討した研究では,運動の量および時間のいずれももっとも低下した群で,ICD 作動が有意に少なかった352.ARVC/ACM 患者では競技スポーツや高強度の運動を制限し,中強度以下で週2.5 時間未

満29,週12.5 MET・時間以下353 は許容される.また中強度の静的筋力トレーニングは許容される

349 9.5.4 ブルガダ症候群

ブルガダ症候群患者でサッカー試合中の突然死354,運動や運動後の回復期にST 上昇や失神をきたした報告があり74, 346, 355,激しい運動は避ける356.

9.6 デバイス(ペースメーカ,CRT, CRT-D,ICD)植込み後

ペースメーカ植込み後で,完全にペースメーカに依存している場合には,負荷度の高いスポーツは避ける330.欧米におけるICD 植込みアスリート372 人の前向きコホート研究では,スポーツ中のICD 作動はなく,適切な管理の下, ARVC/ACM 以外では高強度の競技スポーツへの復帰が可能であった357, 358.ICD 植込みの心不全患者を対象に監視下運動療法の安全性と有効性を比較した6 研究,1,603人のメタ解析では,12 週間の運動群で運動耐容能は有意に向上し,ICD 作動は53% 有意に少なかった359.ICD または両心室ペーシング機能付埋込型除細動器(CRT-D)植込み後の患者で,監視下運動療法の安全性と有効性を運動未実施群と比較した16 研究,2,547 人のメタ解析では,中央値84 日間の運動中のショック作動はまれ(0.9%)で, 109 日間の追跡期間中のICD 作動は運動群で32% 有意に少なく,運動耐容能は運動群で有意に向上した360.ICD挿入部の損傷が防止され,ICD 植込み後の適切な運動処方の安全性と有効性が示された.