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きであると報告している62.近年,早期再分極症候群(J 波症候群)との関連で注目されている. 3.2 モニタ心電図 おもに救命救急の場,病棟で使用される.プラスマイナス2 つの電極を用いる双極誘導心電図である.一般的にはII 誘導が用いられる.CM5 誘導を用いて虚血の診断に活用することがあるが,モニタ心電図では波形の縦軸,すなわちST の上昇あるいは低下の判定は困難であるため,虚血性変化をとらえることはできない.不整脈の監視に使用されることが多い. 3.3 ホルター心電図 12 誘導心電図は30 秒ほどの検査である一方,ホルター心電図は24 時間の記録が可能であり,不整脈出現状況や自律神経活動の評価など,詳細に検討することが可能である.記録媒体もデジタル化され,数十グラム程度と軽量化も進んでいる.電極の装着は胸部の双極誘導を用いることが多い.虚血の診断に優れるCM5 誘導と,不整脈の診断に優れるNASA 誘導を組み合わせることが一般的である.近年では入浴中も記録可能な防水型の機種も出ている.解析法も進歩し,心臓突然死予知に有用とされる心室レイトポテンシャル,T 波オルタナンス,QT 計測指標,心拍変動解析,心拍タービュランスの測定も可能となってきている. ホルター心電図で検出された非持続性心室頻拍の有無は,持続性VT の予知に有用であるとされている63.またホルター心電図記録中の心臓突然死の原因を調査した報告では,心室細動(VF)が8%,トルサードドポアントが13%,VT が62%,徐脈性不整脈が17% であった64. CPVT では,ホルター心電図は運動負荷試験に比べて検出感度が低いものの有用であり,特に運動負荷を施行できない症例(蘇生後症例や幼児など)や,感情に伴って症状が出現するような症例の上室および心室性不整脈の検出に有用である 65. 3.4 イベント心電図(非植込み型) イベント心電図は,イベント心電計(レコーダ)によって記録された心電図を指す.24 時間のホルター心電図で不整脈が検出されなかった場合に適応になることが多い.イベントレコーダにはさまざまなタイプがあるが,大きく1非ループ式イベントレコーダと2ループ式イベントレコーダに分けられる(植込み型については第1 章6 参照). 3.4.1 非ループ式イベントレコーダ 発作時に携帯していたレコーダを胸に当て,イベントボタンを押すことで心電図を記録するもので,症状を有する患者でのみ適応となる.あくまでも患者が自身の健康管理のために使用するものであるが,症状と不整脈との因果関係を知るには有用である66(巻末図35). 3.4.2 ループ式イベントレコーダ 電極を胸に貼付しておき心電図を絶えず記録するもので,ループ式であるため,発作時点から数十秒~数分間さかのぼっての心電図記録が可能である.ループ式の心電計には植込み型もある(第1 章6 参照).症状のない患者においても不整脈の検出に有用である 66. 3.5 運動負荷心電図 運動が不整脈イベントおよび突然死の引き金となる疾患に,先天性LQTS,CPVT,ARVC/ACM,HCM などがある.先天性LQTS の基本検査には12 誘導心電図があり,遺伝子変化にもとづく特徴的なT 波異常を呈する67.ただし,遺伝子変異を有する先天性LQTS の最大40% で安静時QTc が正常とも報告されており,QT が延長していても測定が不正確であったが故に診断に至らないことも少なくない68-70.一方,CPVT の12 誘導心電図はほぼ正常でQT延長も認められないことから,確定診断にはトレッドミル運動負荷試験がもっとも有用である71.ARVC/ACM におけるカテコラミン誘発は,心室不整脈の誘発に重大な関与を及ぼす72, 73.ブルガダ症候群における運動リスクに関するデータは十分とはいえない.しかし,運動誘発性のST上昇およびVT は不整脈イベントの独立した予測因子となることから74,激しい運動の制限について検討する余地がある.各疾患における運動負荷の詳細は,第2 章を参照されたい. 3.5.1 徐脈 運動中に徐脈が誘発される頻度は少ない.ヒス束以下の伝導障害を有する症例では,運動負荷により高度伝導障害が誘発されることがある75.重症虚血性心疾患である冠動脈三枝病変や左主幹部病変では,運動負荷中に徐脈が認められることがある. 3.5.2 心室期外収縮 無症候性の中年男性6,101 人を対象とした大規模コホート研究では,運動中の頻繁な心室期外収縮(PVC)の発生