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め,通常は形成術が選択される1101).形成術の成績に関して複数の報告があるが,対象疾患も多様であり,施行率や長期成績などに関して確立されたデータはない101, 1101–1103). 術後遠隔期に残存狭窄の悪化や再狭窄,逆流の増悪などをきたすため,定期的な心エコー検査によるフォローアップが必要である. 17.1.2 僧帽弁置換術 重症MSや重症MRで形成術ではコントロールできない場合に僧帽弁置換術が選択される.小児では生体弁の劣化が速く,特に大動脈弁よりも僧帽弁では速いため,通常は機械弁を用いるが,再手術率は高い30). 術後遠隔期においては,1成長による相対的人工弁狭窄(小児例),2弁機能不全(血栓弁やパンヌス形成など), 3その他,抗凝固療法による合併症や感染性心内膜炎に注意して管理する.弁置換術後は凝固能の定期的なチェック,心エコー検査による人工弁機能や心機能のフォローが必須である(推奨クラスI,エビデンスレベルC).特に術前に心機能低下がみられた場合は長期にわたり心機能のフォローアップが推奨される(推奨クラスI,エビデンスレベルC). 17.2 遠隔期の検査 推奨は表43に示した.弁機能や心機能に関して定期的な心エコー検査が推奨される(推奨クラスI,エビデンスレベルC). 機械弁の弁機能不全が疑われる場合には,X線透視で弁葉の開放角度を確認する必要がある(推奨クラスI,エビデンスレベルC).弁機能不全を疑う症状があり,心エコー法で評価が困難な症例や,臨床症状と心エコー所見に解離があるような症例に対しては,重症度と血行動態の評価のために心臓カテーテル検査も考慮する(推奨クラスIIa,エビデンスレベルC).フォローアップで心エコー検査を行う間隔の目安を表44に示した. 17.3 遠隔期の内科治療 推奨は表45に示した.機械弁置換術後遠隔期において抗血栓療法が推奨される.機械弁を用いた僧帽弁置換術後は成人期と同様のワルファリン投与を行う(推奨クラスI,エビデンスレベルC).僧帽弁位機械弁ではプロトロンビン時間国際標準化比(PT- INR)2.0~3.0を目標としてワルファリン投与を行う.さらにワルファリンに低用量アスピリン(75~100 mg/day)を追加することを推奨する報告もある1094).生体弁を用いた 僧帽弁置換術の3~6ヵ月後以降で危険因子がなければ,抗血栓療法は不要である. 心機能低下,肺高血圧を呈する症例では,必要に応じて心保護薬,心不全治療薬の投与が推奨される(推奨クラスI,エビデンスレベルA). 17.4 遠隔期の侵襲的治療の適応と時期 17.4.1 弁閉鎖不全,弁狭窄 表48 僧帽弁手術後遠隔期の弁閉鎖不全,弁狭窄に対する介入の推奨とエビデンスレベル 推奨クラスエビデンス レベルMinds 推奨グレードMinds エビデンス 分類 僧帽弁閉鎖不全(MR)有症候性重症MR で,LVEF >30% の症例に対して僧帽弁手術を行う. I B A II無症候性で,LVEF ≦60%またはLVESD ≧40 mm の症例に対して僧帽弁手術を行う. I B A II無症候性で,LVEF >60%かつLVESD <40 mm であるが,心房細動を発症または安静時PASP >50 mmHgである症例に対して僧帽弁手術を考慮する. IIa B B II無症候性で,LVEF >60%かつLVESD <40 mm であり,心房細動の発症もなく安静時PASP ≦50 mmHg であるが,耐久性のある僧帽弁形成が安全に施行可能と考えられる症例に対して僧帽弁形成術を考慮する. IIa C B III僧帽弁狭窄(MS)有症候性重症・中等症MSに対して僧帽弁手術を行う. I B A II無症候性重症MS で,運動負荷で有症状または運動負荷時に肺動脈収縮期圧60 mmHg以上の肺高血圧を合併する場合に僧帽弁手術を考慮する. IIa B B II