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p.18 抽出テキスト

者の良好なアウトカムと関連していることを示した. CCTAガイド下管理群ではより二次予防としてのOMTの導入率が高かったことがこのような結果をもたらしたと考えられている48).・ その他,CCTAで検出された低吸収プラークを治療標

的として二次予防が促進される可能性が,複数の研究から報告されている49-51).

CCTAの陰性適中率は極めて高く,ESCガイドラインは安定CAD患者の初期の画像検査としてCCTAが有用であることを強調している(ただし,既知のCAD例に対してCCTAを実施することのベネフィットは限定的であるとも言及している)

15).一方,他の研究でも示されているように,

CCTAのLMCA病変以外の陽性適中率は十分とはいえず,器質的狭窄の過大評価も稀ではなく,侵襲的冠動脈造影の施行を増加させている可能性がある点には注意が必要である.特にCCTAで陽性と判断された後にMPIのような非侵襲的機能的検査で再評価が行われないケースでは,より侵襲的冠動脈造影が実施されやすく,結果としてのアウトカムに変わりがないことが示唆されている51).最近は,撮像済みのCCTAスキャンからfractional flow reserve (FFR)を非侵襲的に評価する技術(FFR-CT)も,限定された施設ではあるが利用可能となっている.このFFR-CTに関しては次の機能的イメージングの項で詳述する.

1.2 機能的非侵襲的イメージング

負荷心筋血流single photon emission computed tomography(SPECT)画像,負荷心筋血流MR画像,負荷心エコー図,および負荷心筋血流positron emission tomography(PET)画像などの機能的イメージングは,閉塞性CADの診断において高い検出力(rule-in power)をもっており,虚血心筋領域を描出することが可能である.また,イベントリスクの層別化のために虚血の範囲や重症度を評価することも可能である.

SPECTはもっとも一般的な機能的イメージング技法であり,数々の知見からその診断精度が確認されており,さらに長期のリスク予測における役割がすでに検証されている.SPECTではさまざまな負荷プロトコルが用いられている52).

負荷イメージングに関する近年の知見・ SPECTで正常な心筋血流を示す患者は予後良好であ

ることが報告されている(重大な心イベント発症率<1%/年) 53).

・ 本邦の複数のレジストリー研究では,安定CAD患者

の予後は,左室機能不全,糖尿病,慢性腎臓病と並んで虚血心筋領域の広さと強く関連していることが示された53).・ Myocardial Perfusion CMR versus Angiography and

FFR to Guide the Management of Patients with Stable Coronary Artery Disease (MR-INFORM)試験では,心臓MRI(cardiac magnetic resonance [CMR])による虚血評価が,予後予測能においてFFRと同等であること,さらに,CMRガイド下の管理戦略が侵襲的冠動脈造影または血行再建の件数を減少させたことが報告された54).・ 大規模なメタ解析(23 の研究,4,131例対象)で,

KnuutiらはCCTAと侵襲的冠動脈造影は,侵襲的機能検査よりも診断精度が低かったと報告している(FFRによる機能的に有意なCADを対照として, CCTAは感度93%・特異度53%,侵襲的冠動脈造影は感度68%・特異度73%)

11).

・201Thallium MPIを用いた心筋血流予備能の定量的評

価は,LMCA病変や3枝病変について高い診断能を示している55).LMCA病変や重症多枝病の検出には13N-ammonia PETを用いて心筋血流予備能の評価を行うことを考慮すべきである(日本循環器学会の慢性冠動脈疾患診断ガイドライン[2018年改訂版] 60),およびSociety of Nuclear Medicine and American Society of Nuclear Cardiologyによるポジションペーパー56, 57)).

1.3 検査前確率(PTP)・臨床的尤度(CL) と各施設における非侵襲的検査の利用状 況に基づいた非侵襲的画像検査の選択

PTP・CLシーケンスと各施設における非侵襲的検査の利用状況に基づいた診断フローを図4に示す.ISCHEMIA試験の採用基準を満たす患者においては,保存的アプローチを優先することは妥当と考えられることから,負荷イメージングにおける中等度・重度虚血所見のみであれば,さらなる侵襲的評価を早急に行う必要はない(症状の安定性が条件) 3).しかしながら,もし(患者報告アウトカム[patient-reported outcome: PRO]を含む)総合的リスク評価を通じて心血管イベント発症率が高いことが予測される場合は,そのまま侵襲的冠動脈造影に進むことは妥当である(虚血領域以外の高リスク病態に関しては,第5章参照).